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更新日:2021年7月2日

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令和3(2021)年6月30日(第5回知事定例記者会見)

この資料は、県政記者クラブとの会見内容を広報課でまとめたものです。

日時:令和3(2021)年6月30日(水曜日)午後16時00分から
場所:県庁大会議室1

(庁議結果)
1.令和4(2022)年度国の施策等に関する提案・要望について

(話題事項)
1.東京2020大会について
2-1.新型コロナウイル感染者の累計が7,000名を超えたことについて
2-2.国における自治体大規模接種及び職域接種の申請受付一時停止について
3.とちぎワクチン接種センターでの一般接種予約の受付開始等について

(質疑事項)
1.ワクチン接種完了の見通しについて
2.新型コロナ対策について(その1)
3.新型コロナ対策について(その2)
4.新型コロナ対策について(その3)
5.衆議院選挙について
6.新型コロナ対策について(その4)
7.本田技研工業(株)パワートレインユニット製造部生産終了について
8.動物取扱業について
9.新型コロナ対策について(その5)
10.国勢調査人口速報集計結果について
11.交通事故防止対策について
12.新型コロナ対策について(その6)

(庁議結果)

1.令和4(2022)年度国の施策等に関する提案・要望について

 令和4年度国の施策等に関する提案・要望についてでございます。
 栃木県の主要施策を実施するために必要な制度改正や財源の確保等につきまして、令和4年度「国の施策等に関する提案・要望」として取りまとめました。
 今回の提案・要望は合計で56項目でありまして、新たなものは一部新規を含め22項目となります。
 内容は「新型コロナウイルス感染症対策特別要望」と「全体要望」の2部構成となっております。
 「新型コロナウイルス感染症対策特別要望」として、変異株対策やワクチン接種、中小企業の資金繰り支援、雇用の維持・確保、安全・安心な学習機会の提供などを求めるもの、11項目。「全体要望」として、次代を担う人づくり、健康でいきいきとした暮らしのための対応を求めるものなど、全体で45項目。
 これらの項目は、いずれも県政の着実な推進のために重要なものでございます。今後、国の政策立案や概算要求に十分反映されるよう、関係省庁に提出する予定であります。
 なお、提案・要望項目につきましては、この後記者会見室において、総合政策課から記者発表を予定しておりますので、詳細についてはその際に説明いたします。

(話題事項)

1.東京2020大会について

 東京2020大会の開催についてであります。
 本日、「東京オリンピック・パラリンピック等とちぎ戦略本部」を開催し、来月から、と言っても明日ですが、受け入れを行う直前キャンプにつきまして、市町はもとより、国や大会組織委員会と連携を密にし、安全・安心なキャンプ実施に向け、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じた上で万全な体制で臨むよう指示をいたしました。
 栃木県がホストタウンとなっているハンガリーにつきましては、7月8日キャンプ入りいたします。最初にテコンドー、これは県が受け入れて県の武道館を皮切りに、陸上競技、これも県が受け入れます。近代五種(栃木市)、水球(男女)(小山市)、トライアスロン(さくら市)の5競技団体について、選手・スタッフ等を含め約100名が本県で直前キャンプを行う予定でございます。
 来週の7月5日(月)には、ハンガリーオリンピック委員会のクルチャール・クリスチャン会長とオンラインで会談をし、実施に向けて意見交換を行う予定でございます。また、選手団やハンガリーオリンピック委員会の役員等が来県した際にも、オンラインの活用など、感染防止対策を講じた上で、歓迎の意をお伝えしてまいりたいと考えております。
 また、県民の皆さんからの応援メッセージ動画の放映や、ホテルでの本県の旬の食材を提供するなどによって、少しでも栃木県の魅力を選手団の皆さんに感じてもらえるよう工夫もいたします。
 選手の皆さんが、栃木県で心身のコンディションを整え、大会で好成績を収められるよう、県民の皆様と共に、おもてなしの心と万全の体制でお迎えし、サポートしてまいりたいと思います。

2-1.新型コロナウイルス感染者の累計が7,000名を超えたことについて

 新型コロナウイルス感染者の累計が7,000名を超えたことについてでありますが、本日、栃木県内で確認された感染者は、県が13名、宇都宮市分が16名、合わせて29名、合計で7,025人となりました。7,000人を累計で超えたところであります。
 昨年の2月22日に1例目の感染を確認して以降、年末年始の第3波におきましては急激な感染拡大を経験いたしました。
 その後、しばらく落ち着きを見せたものの、3月以降は新規感染者数が増加に転じ、第4波に入りましたが、県民・事業者の努力の結果もありまして、全国の第4波のように感染の急拡大には至っていないものの、近県に比べれば新規感染者数は高いレベルで下げ止まり状態となっております。
 さらに、宇都宮市の感染者数が増加傾向で推移しており、宇都宮市の感染状況が県内各地に波及しないよう、厳重に注意を払いつつ、引き続き感染防止対策の徹底を図る必要があると考えております。
 全国的には変異株、すなわちデルタ株が確認されてきており、この感染症の終息が見通せない中、感染の急拡大により社会経済活動が制約される懸念も残されております。
 そのため、県としては、ワクチン接種の加速化に向けた市町支援に取り組むなど、さらなる感染拡大防止に取り組んでまいりますので、県民・事業者の皆様におかれましても、引き続き緊張感を持って感染防止対策の徹底を行っていただきますよう、よろしくお願いいたします。

2-2.国における自治体大規模接種及び職域接種の申請受付一時停止について

 国における自治体大規模接種及び職域接種の申請受け付け一時停止の影響についてでございます。
 6月23日の河野大臣の記者会見におきまして、自治体大規模接種の申請受け付け及び職域接種の申請受け付けを一時停止すると発言がありました。
 今回の決定に関しまして、国から通知等は示されておらず詳細は不明です。大臣の発言では、職域接種等が予想以上に進んで、モデルナ社製ワクチンの需給バランスを調整する必要があるとのことであり、今後の申請受け付け再開の見通しは示されておりません。申請受け付け停止は長期化するとの報道もあります。
 県といたしましては、県全体でのワクチン接種を加速し、11月末までに希望する県民への接種を完了させるため、病院と連携した県営接種会場の設置に向けた準備を進めていたところであり、河野大臣の発言を受けた後も事業開始の可能性を探ってまいりましたが、少なくとも当面の間は新たな県営接種会場の設置は困難であると判断しました。
 病院の医療資源を活用できる事業スキームであり、医療機関を対象としたアンケートではこの事業に関心を示していただいている病院も複数ありますことから、事業実施が困難となってしまったことは残念でございます。
 しかしながら、11月末までのワクチン接種完了という目標は変わらないものでありまして、病院と市町との連携支援や、郡市医師会と調整の上で打ち手の確保について歯科医師会から協力をいただけるよう調整を行うなど、市町における接種体制のさらなる強化に向けた支援に取り組んでまいります。
 また、「とちぎワクチン接種センター」を着実に運営するほか、申請を受けた職域接種について円滑な実施に向けた支援を行うなどによって、県としてもワクチン接種の加速化に向けた取り組みを引き続き強化してまいります。

3.とちぎワクチン接種センターでの一般接種予約の受付開始等について

 とちぎワクチン接種センターでの一般接種予約の受け付け開始等についてでございます。
 6月16日に開設したワクチン接種センターでは、7月3日接種分までは65歳以上の高齢者を対象に接種予約を受け付けておりますが、一部市町で64歳以下の方々への接種券の発送が始まったことを受け、7月4日から7月31日までについては、接種券を持つ64歳以下の方も対象とした接種を、とちぎワクチン接種センターで行うこととします。
 7月4日から7月13日までの接種につきましては7月1日、明日午前10時から、7月14日から7月31までの接種につきましては7月7日午前10時から、ホームページまたはLINEによる予約の受け付けを開始することとしており、接種枠数は7,000程度を想定しております。
 なお、7月4日から7月13日までにつきましては、6月18日に開催した新型コロナウイルス対策本部会議において、高齢者等施設従事者や現場の警察官等を対象に接種を行うこととしたところであり、学校でのウイルスまん延防止の観点から、接種の対象に県立学校の教職員も加えることとしました。
 また、とちぎワクチン接種センターで余剰が生じた場合の接種対象者について、予防接種会場で業務に従事する者や宿泊療養施設の従事者等とすることを公表したところでありますが、今般、新型コロナウイルス感染症対策本部の本部員である部局長等も対象とすることといたしましたので、併せて報告をいたします。

(質疑事項)

1.ワクチン接種完了の見通しについて

記者:今も知事さんから御説明をいただきましたが、新型コロナウイルスワクチンの接種完了の見通しについて、改めて知事のお考え、御認識をお伺いしたいと思います。
 明日からは7月であります。総理が接種を希望する65歳以上の高齢者全員の接種を終えるという目標を示した月に入りますが、知事は、本県では、現時点で高齢者への接種はいつごろ終えることができると見ていらっしゃるのか、その見通しについて改めてお伺いしたいと思います。
 それからもう1つ、一般接種について11月末までにという質問を提出していたのですが、これは今お話しいただきましたので結構です。
 高齢者のワクチン接種完了の見通しについて、改めてお伺いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

知事:接種完了の見通しについてでありますが、高齢者へのワクチン接種につきまして、各市町においては、個別接種の拡充や集団接種の追加実施など接種体制の強化に取り組んでおりまして、6月17日に公表された国の調査におきまして、県内25市町全て、7月末までに接種を完了するということでございました。
 県におきましても、市町の接種体制を補完するために、6月16日からワクチン接種センターにおける接種を実施したところでありまして、引き続き市町において接種体制の強化に向けた取り組みを続けてもらうことで、希望する高齢者については、おおむね7月末には接種を終了するものと考えております。
 また、一般接種につきましては、先ほど申し上げましたが、11月末で希望する方の接種を終えるよう全力で取り組んでまいりますし、国に対しましては、ワクチンの安定供給と職域接種の再開を望むところであります。

2.新型コロナ対策について(その1)

記者:新型コロナウイルスの現在の感染状況ですが、冒頭の御発言の中でもありましたが、一時期に比べて感染者数が少し増加傾向にあるように感じられます。特に宇都宮市が増加傾向にあると思うのですが、改めて、この状況の受け止めと、7月12日からの「県民一家族一旅行」の再開、ステージ2に下げた上での再開を目標とされていましたが、現時点でのこの見通しについて知事のお考えを教えてください。よろしくお願いいたします。

知事:感染状況についてですが、新規感染者数や全療養者数、病床使用率は減少傾向にあったものの、6月20日前後を底に増加傾向に転じております。また、重症病床使用率につきましては25%程度で高止まりしております。すなわち、医療提供体制への負荷が高い状態が続いているということであります。
 特に、宇都宮市における新規感染者数が増加傾向となっておりまして、宇都宮市の感染状況が県内各地に波及しないよう、緊張感を持って対応すべき状況が続いていると認識しております。
 全国的にはデルタ株も確認されてきておりまして、感染の再拡大、すなわち第5波を防止するために、基本的な感染防止対策を徹底するとともに、感染防止対策の鍵となるワクチン接種の加速化も図ってまいりたいと考えております。
 宇都宮市の状況が高止まりしていることについてでありますが、10万人当たりの新規感染者数につきまして、6月22日から6月28日の1週間はステージ3相当の21.2人で、ステージ4相当も目前に迫っている状況であります。前の週に比べまして倍増するなど、速いスピードで増加しております。
 また、5月下旬以降発生した県内のクラスター5件のうち、宇都宮市内におけるクラスターが4件。県内5件のうち4件が宇都宮市内。その原因が、大人数・長時間の会食、発症後の勤務などであります。すなわち、5人以上はやめてくれと申し上げておりますにもかかわらず、行っている。熱がある、調子が悪いが、休まないで仕事をし続けた。こういったことで感染拡大を生じてしまったという状況でございます。
 宇都宮市では、クラスター発生を抑制し感染拡大防止を図るために、街頭でのチラシ配布や市長メッセージの発信など、注意喚起を行っているようでございます。
 県としても、宇都宮市は市外からの通勤・通学者も多いことを踏まえまして、県内各地への波及を防ぐため、全県下に向けLINEなどを通じて注意喚起を行うとともに、県内の感染状況を注視しつつ、有識者の意見も参考にしながら、躊躇なく対策を打ち出してまいりたいと考えております。
 という状況の中で、「県民一家族一旅行」の実施に向けての前向きな発言はできない状況でありますので、もうしばらく様子を見たいと思います。準備はしますが、様子を見たいと思います。

3.新型コロナ対策について(その2)

記者:冒頭の御発言でもありましたワクチンの関係ですが、病院と連携した接種について、現時点では断念する、困難だという御発言がありました。これは、既に調整が済んでいた済生会も含めて困難だということになっているのかという点と、とちぎ健康の森での大規模接種会場について、一般接種に関して、8月以降などについて予定等決まっていることがあれば教えていただければと思います。よろしくお願いします。

知事:済生会が県営の接種会場として調整を開始したところでしたが、国へ申請する前に大臣発言がありましたので、取りやめることといたしました。再開のめどは立っておりません。
 今後について先ほど申し上げましたが、県内の各医療機関においては、場所と資源を提供して接種することに前向きな医療機関もありますので、つきましては、県営ではできませんが、市町営としては可能性が残っておりますので、それらの調整を今後できれば、済生会の場合には宇都宮市ということになりますけれども、この仕組みで接種を加速させることについて引き続き取り組みを強化してまいります。
 それから、ワクチン接種センターでの今日の状況をまず申し上げますが、7月いっぱいの1万2,550回のうち、現在までに5,000回、高齢者分として予約済みです。
 6月29日までの接種実績は6,496件。そのうち65歳以上の高齢者は4,121件、余剰枠として2,375件の接種を行いました。これは第一線の警察官などであります。
 65歳以上の高齢者の予約を受け付ける7月3日まで、残された日は少ないのですが、予約枠に余裕がありますことから、65歳以上で接種を希望される方はとちぎワクチンセンターでの予約を検討願いたいと思います。予約方法は、LINEとホームページとなっております。
 とちぎワクチン接種センターについてですが、宿泊療養施設の運営業務従事者や、接種会場のあるとちぎ健康の森の施設に入居する団体等の職員、それから特別支援学校の教職員2,296名が、6月29日までに接種を受けたと報告を受けました。
 一般接種の8月1日以降については、ワクチンの確保、それから接種体制はどうなっているんだっけ?

事務局:8月1日以降につきましては、今後、1回目の方が今度2回目を打つという部分も含めて、今の状況を精査して考えていくことにしております。

知事:ワクチンの確保はできるんですか。もう既に県は手を挙げている?

事務局:はい、基本的には確保ができると思っております。そのことにつきましても、国の方に申し入れをしたり、状況をお話ししまして、確保に努めているところでございます。

4.新型コロナ対策について(その3)

記者:コロナ関係でもう1点ですが、「とちまる安心認証」の制度が始まって1カ月以上たったと思います。現状での申請だったり認証の状況についてと、現時点で街中を歩いていて余り浸透はしていないなというのが率直な感想なのですが、この点について知事はどのようにお考えなのか教えてください。

知事:5月17日に受け付け開始をいたしまして1カ月半経過しましたが、6月29日昨日までに772件の申請をいただきました。3~4週間、認証まで日数を要することを想定しておりましたが、比較的順調に認証を行ってきておりまして、6月29日までに772分の265の認証を行いました。
 受け付け件数の拡大と認証の加速化に向けて、引き続き取り組んでまいります。
 まだまだ、受け付けも772ですし、認証も265ですので、不十分。1カ月まだたたないのでそれはやむを得ないのかもしれませんが、多くの方に申請に取り組んでもらうよう促してまいりたいと思います。

5.衆議院選挙について

記者:コロナ関係ではないのですが、自民党が、衆議院選挙の栃木2区について、公募で五十嵐清さん、既に県議を辞められましたが、を選びました。知事も県連の定期大会に出席されていたと思うのですが、その場で承認がされたわけですが、一方で地元からも反対意見が出ているという状況で、現時点で支部長が決まっていない状況だと思います。
 この点について、知事はどのように状況を見ていらっしゃるのか教えてください。

知事:公認の権限は党本部ですので、いつどういう形で公認を決めていくのか、その際に栃木2区の扱いがどうなるのか、注視をしていきたいと思います。
 西川参与には、県も大変お世話になってきましたし、一方で、五十嵐過日までの政調会長は、さまざまな施策・事業取りまとめに当たりましてさまざまなアドバイスをいただいてきた方でもあります。自民党としては、党員の一人としては一本化することが当然望ましいわけですので、今後の党本部の調整、あるいは県連の役割なども期待しながら、円満な形に落ち着くことを願っております。

記者:ありがとうございました。

6.新型コロナ対策について(その4)

記者:ワクチン接種について、大まかに2点お伺いしたいと思います。
 1点目は、漠然とした質問で恐縮ですが、11月末までの一般接種終了を目指して接種が行われていると思うのですが、例えば現時点の接種回数だったり接種体制で行っていった場合、いつ頃に終わる計算になっているのか。もしくは、11月末に終わらせるにはあとどのくらい増やさないといけないのか。現状のペースみたいなものがあれば教えてください。
 もう1点ですが、今後、接種体制の強化などをいろいろされると思うのですが、現時点でそういったものに取り組んでいったときに、11月に終わるというめどみたいなものが立っているのか。それも含めて教えてください。

知事:今、1日8,000件前後の接種が可能になっていると。11月までに、12歳以上で希望する方、全体で117万人いらっしゃいまして、全てではありませんでその中で8割とか9割とかとなるのだと思いますが、そういった数字を当てはめて全部終わるようにするためには、1日1万2,000件から1万3,000件打たないとということです。現時点では1日4,000人ぐらいの差が出ていますので、プラス4,000の接種回数を満足させることができれば、11月末に終わる可能性があると思っております。
 そこで、先ほど申し上げましたように、病院連携の市町版、あるいは歯科医師会の協力などを組み合わせて、1日当たりの接種回数を1万3,000前後まで引き上げることを目指して取り組んでおります。まずは高齢者を7月いっぱいですが、並行して64歳以下で11月末終了の取り組みの加速化を図っていきたいと思います。

7.本田技研工業(株)パワートレインユニット製造部生産終了について

記者:少し話題は変わりまして、産業について2点ほど伺います。
 少し前ですが、栃木県とも関係が深い本田が、真岡工場の2025年の閉鎖を決めて発表されました。
本田側の説明ですと、900人の雇用は国内の事業所の配置転換して維持するということですが、やはり地元への影響は一定程度あるかと思います。
 このあたりの影響についてと、真岡市は今月、第1回目の協議を本田側と持ったと聞いております。県側としても、こういった本田側との接触を何かお持ちなのか。
 あとは、大型の撤退というと、栃木県矢板のシャープ栃木工場の閉鎖がありますが、跡地利用についてはまだ未決定の部分があります。こういった跡地利用についての課題なんかも残ってくるかと思います。このあたり、知事の御所見を伺えればと思います。
 2点目ですが、こういった状況を受けて、産業誘致・企業誘致を秋から県としても本格化していくものと思います。産業成長戦略の中でも、重点プロジェクトの一つと位置付けられております。改めて、こういった大企業の誘致は経済的メリットが大きい一方、やはり撤退したときの影響は少なからずあると思います。改めて、秋に向けて何か御方針、知事として御意見があればと思います。
 2点よろしくお願いします。

知事:本田技研工業(株)パワートレインユニットの製造部が生産終了すると、こういう説明に会社の方々においでいただいて、お聞きしました。
 大変残念な事態だなと思いましたが、昭和45年の操業開始以来、本県産業の成長に大きく貢献してきてくれたと思っております。これからも本田の四輪事業における主力製造部門として、栃木県の経済発展に寄与してもらえるものと期待をしておりましたが、2025年中の生産終了との発表でありました。改めて残念に思います。
 県といたしましては、この発表を受けまして直ちに庁内に連絡調整会議を設置し、情報収集を進めております。真岡市や関係機関等とも連携を図りながら、生産終了に伴う影響を最小限にとどめられるよう全力で対応してまいります。
 雇用についても、国内事業への配置転換というふうにはおっしゃっていますが、事情があって会社側が示す所へは行けないという人も出てくる可能性もありますので、それらの方々につきましては、労働局などとも連携を図りながら、県内での雇用の場の確保について、今後、2025年に向けて会社側とも連携を図りながら取り組んでまいりたいと思います。
 同様に、真岡ではコマツが撤退して、10ヘクタールから20ヘクタールが一旦空き地になりましたが、県内の企業がそこを全て購入して、事業を今開始しております。
 キリンの跡地についても、マニーさんで全て取得をしている。本社移転あるいは研究所の建設、さまざまな構想があると伺っております。
 シャープにつきましては、残念ながらまだ跡地についての利用は決まっておりませんが、矢板市ではさまざまな構想を持っていると聞いておりますので、矢板市との連携も図りながら、あるいはホンハイがどのようにこれからあの土地を活用するのか、処分するのか、それらも含めて、県も跡地利用について意見を差し挟む機会があればホンハイ側にもお伝えしたいと思いますし、新たな企業誘致にも結び付けていきたいと思っております。
 本田のパワートレインユニット製造部につきましても、会社として、この土地を今後どうするのかまだ聞いておりませんので、生産終了に向かって進める過程の中で、会社側の御意向も確認しながら、真岡市や県も一体となって、新たな企業を呼び込むのか、再分譲するのか、本田側で活用してくれるのか、これらを見極めながら、間を空けずに土地を有効活用できるよう取り組んでまいりたいと思います。
 各跡地の利用については、県内での域内移転、あるいは県外からの新たな立地、両面でこれからも対応してまいりたいと思います。

8.動物取扱業について

記者:栃木県で登録を受け付けています動物取扱業についてお伺いしたいと思うのですが、今、新型コロナウイルス感染症拡大によって自宅で過ごす人が増えまして、犬や猫などのペットを飼育する人が増えていると言われています。
 ペットを手に入れる方法はさまざまあるのですが、その中の1つにペットを販売するブリーダーという存在がありまして、そのブリーダーというのは県から登録を受けているブリーダーさんなわけですが、ブリーダーへの県の対応についてお伺いしたいと思います。
 とあるブリーダーから病気の猫を売られて、その猫を手に入れた飼い主が、病気の治療のため毎月動物病院に連れて行って、数万円という高額な治療費がかかっている。そのほか、そのブリーダーさんから犬を迎え入れたら、わずか数カ月で病気で死んでしまった。そういった苦情の絶えないブリーダーがいると私どもの方に情報が入っています。栃木県から動物取扱業の登録を受けているブリーダーさんの中に、いわゆる悪質なブリーダーがいるという県民からの情報があった場合、改善勧告や命令の権限が知事さんにあると思うのですが、そういった場合立ち入り調査を実施するという。5年に1度の登録の更新時にはやっているようですが、それ以外にも迅速な監視・指導をすべきだと思うのですが、その辺、知事の所見をお伺いしたいと思います。

副知事:動物の取り扱いの関係でございますが、当然、県知事の権限の下で適切な対応をしていくわけですが、そういった事情、事件・事故につながるような情報があれば、ぜひ、県の保健福祉部の担当になっておりますので、そちらに情報提供していただいた上で、適切な対応をしていきたいと考えております。

記者:ちなみに、動物愛護指導センターの方に苦情が行って、実際に立ち入り調査をするのはそこの職員の方らしいのですが、私どもにも、そういう悪質なブリーダーがいると。
 そこで、実際なかなか職員の方の数も限られて忙しいと思うのですが、そういった場合、迅速に立ち入り調査を、できれば事前通告なしでやるべきではないかと。つまり、これ以上県民の被害者を出さないためにも、行ったらいいのではないかと思います。
 ちなみにその方は、別件なのですが、つい最近、Go To トラベル詐欺事件でつかまった方がブリーダーをやっていまして、そういう方も登録業者としてブリーダーをやっているという状況があるようなので、そこら辺もしっかり監視・指導をしていただくべきだと思っております。

副知事:御指摘の点も踏まえて、動物愛護指導センターの方でも現場の対応をしているかもしれませんし、状況を把握して対応していくことが必要だと思っています。

9.新型コロナ対策について(その5)

記者:県営の接種会場ですが、あくまでこのセンターは市町の補完ということは重々承知しているのですが、先ほどの数字を聞くと、1万2,550回には満たないということになるかと思うのですが、この点知事の見解はいかがでしょうか。

知事:1万2,550回は、高齢者や優先接種も含めて、64歳以下も、当然全て接種を終えるようにします。ただ、当初の発表のとおり、65歳以上の比率が今のままですと半分ぐらいという状況になってしまいました。これは、市町の接種が進んでいて、わざわざ遠い所まで町民・市民に行ってもらう必要がないということの裏返しでもあり、結果としては全体の接種率を高めるという役割になっていますので、11月末までに全て終わすということを考えれば、接種センターの役割は十分果たしていると思います。

記者:64歳以下一般接種が始まった際も、とちぎ健康の森でのセンターの運営方法は、時間帯も含めて同じ方法になるのでしょうか。

事務局:一般の方の接種につきましては、時間帯を例えば遅い時間にするとか、工夫は必要かと思っておりますので、その点についても今後の対応として検討を進めているところでございます。

10.国勢調査人口速報集計結果について

記者:25日に公表された国勢調査結果についてお尋ねします。
 県内の人口が、前回調査から約4万人減って、約193万4,000人となりました。都道府県順位では群馬県に抜かれて19位になりましたが、結果に対して知事の受け止めと、今後の人口減対策に対するお考えを聞かせてください。

知事:「とちぎ創生15戦略(第2期)」が昨年度スタートしましたが、人口将来推計で2060年に130万人程度に減少する趨勢ケースと、2060年に150万人以上を確保する改善ケースの2つのケースを推計しておりまして、いずれも減少することを見込んでおります。
 今回の結果につきましては、この推計の範囲内であります。引き続き、本県の人口動態の分析や課題の整理を十分行った上で、市町との連携も図りながら、「15戦略」の取組の積極的な展開を図ってまいります。
 特に、今般の感染症の影響によりましてテレワークが普及し、地方移住への関心が高まっております。東京圏に近接する本県の強みを生かす絶好の機会でもありますことから、お試しテレワークやバーチャル移住体験ツアーなどを実施して、移住・定住促進の取組を加速させ、本県への人口の流れを確実なものとしてまいりたいと考えております。

11.交通事故防止対策について

記者:先日、千葉県八街市で起きた児童5人が死傷する事故が世間の話題になっているかと思います。本日午前には、首相のほうから、通学路の総点検を指示するような発言もありましたが、県では今後、通学路の交通対策についてどのようなことをされていく御予定か、知事の見識を教えてください。

知事:悲惨な事故が千葉県八街市で発生してしまいました。栃木県でも平成23年に、クレーン車が通学の列に突っ込みまして6人児童が死亡しております。鹿沼市内で痛ましい事故が発生いたしました。
 これまで県が管理する道路のうち、小学校1㎞圏内及び1km圏外の通学路約1,417kmを歩道整備の優先区間として、重点的に整備を進めております。
 鹿沼市の事故から10年が栃木県においては経つわけですが、令和2年度末におきまして、このうちの1,240km、87.6%、約88%の整備が完了しました。
 また、本日、菅総理が緊急閣僚会議を開いて、通学路の総点検と緊急対策の実行について指示をしたとの報道も聞いておりますが、国や県教育委員会とも十分連携し、必要な通学路の安全対策を行ってまいります。
 引き続き、安全の確保のための通学路や児童の移動経路、身近な生活道路の整備を推進しまして、通学する児童生徒の安全の確保に万全を期してまいりたいと思います。

12.新型コロナ対策について(その6)

記者:モデルナ社製のワクチンの受け付けが止まってしまったということで、済生会の実施を断念するというお話があったと思うのですが、こういうことが可能なのかどうかは分からないのですが、例えば済生会の場所を使って宇都宮市営の集団接種の場所にするというイメージはありますでしょうか。

知事:先ほど申し上げました中で、接種場所として、医療機関、そしてそこの医療資源を提供したいと、ワクチンの加速化のために。それは済生会を始めとして県内の他の医療機関も前向きに捉えてくれているところがありますので、県営の接種会場としては、残念ながらワクチンが供給されませんのでできませんが、市町としては、全市民分のワクチンの供給が担保されるはずですので、その打ち手の方で場所と資源を提供することは十分可能だと考えております。それらの調整についてこれから県が行うということを、先ほど申し上げました。

記者:ありがとうございます。

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