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更新日:2023年7月12日
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梅毒トレポネーマによって引き起こされる感染症であり、主に性的接触により感染します。
感染すると全身に様々な症状が出ますが、症状が軽くなったり消えたりする時期があるため、発症したことに気づきにくく、治療の遅れにつながる危険性があります。
早期の薬物治療で完治が可能ですが、完治しても、感染を繰り返すことがあり、再感染の予防が必要です。また、検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
妊娠している人が梅毒に感染すると、流産、死産となったり、赤ちゃんが梅毒にかかった状態で生まれる先天梅毒となることがあります。
感染したあと、経過した期間によって、症状の出現する場所や内容が異なります。
●Ⅰ期顕症梅毒: 感染後数約3週間
初期には、感染がおきた部位(主に口の中、肛門、性器等)にしこりや潰瘍ができることがあります。また、鼠径部(股の付け根の部分)のリンパ節が腫れることもあります。
痛みがないことが多く、治療をしなくても症状は自然に軽快しますが、体内から病原体がいなくなったわけではないため、他の人にうつす可能性もあります。
●早期顕症梅毒第Ⅱ期: 感染後数か月
治療をしないで3か月以上を経過すると、病原体が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがあります。小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」とよばれています。発熱や倦怠感の他、肝臓、腎臓など全身の臓器に様々な症状が現れることがあります。
発疹は治療をしなくても数週間以内に自然に軽快しますが、抗菌薬で治療しない限り、病原菌である梅毒トレポネーマは体内に残っており、梅毒が治ったわけではありません。
アレルギー、風しん、麻しん等に間違えられることもあります。適切な診断、治療を受ける必要があります。
●晩期顕性梅毒: 感染後数年
感染後、数年を経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴム腫(ゴムのような腫瘍)が発生することがあります。また、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死に至ることがあります。
抗菌薬の普及などにより、晩期顕性梅毒に進行することは稀であるといわれています。
●先天梅毒
妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児にも感染し、死産や早産になったり、生まれてくる子どもの神経や骨などに異常をきたすことがあります。生まれたときに症状がなくても、遅れて症状が出ることもあります。
感染した妊婦への適切な抗菌薬治療によって、母子感染するリスクを下げることができます。
主にセックスなどの性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。
ペニシリン系などの抗菌薬が有効です。治療内容は、病期などを考慮して医師が判断します。
内服治療の場合、医師の許可を得るまでは、症状が良くなっても、自己判断で内服を中断しないようにしましょう。また、医師が安全と判断するまでは、性交渉等の感染拡大につながる行為は控えましょう。
また、感染の可能性がある周囲の方(パートナー等)も検査を受け、必要に応じて治療を受けることが重要です。
一般的には、医師による診察と、血液検査(抗体検査)により判断されます。
ほとんどの医療機関で血液検査が可能です。
県内の保健所(健康福祉センター)で匿名/無料で検査ができます。
(県内の性感染症検査実施日時をご覧ください。)
医師が検査結果から感染の状態を正確に判断するために、感染の可能性がある時期や感染の予防状況(コンドーム使用等)について、医師に伝えましょう。 梅毒に感染していたとわかった場合は、感染の可能性がある周囲の方(パートナー等)も検査を受け、必要に応じて、治療を受けることが重要です。
参考:各保健所・健康福祉センター担当区域
宇都宮市保健所(宇都宮地区) :宇都宮市
県西健康福祉センター(県西地区):鹿沼市、日光市
県東健康福祉センター(県東地区):真岡市、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町
県南健康福祉センター(県南地区):小山市、上三川町、下野市、野木町、栃木市、壬生町
県北健康福祉センター(県北地区):大田原市、那須町、那須塩原市、矢板市、塩谷町、さくら市、高根沢町、那須烏山市、那珂川町
安足健康福祉センター(安足地区):足利市、佐野市
お問い合わせ
保健環境センター 企画情報部
〒329-1196 宇都宮市下岡本町2145-13
電話番号:028-673-9070
ファックス番号:028-673-9071