黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌はこんな菌
細菌の所在
化膿傷、鼻腔など
細菌の性質
食品中で熱に強い毒素を作る。
低温では発育しない。
主な原因食品例
おにぎり、弁当、菓子、煮豆など
主な症状
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など
潜伏期間
平均3時間
発生事例と予防のポイント
発生事例 持ち帰り弁当
飲食店で購入した弁当を食べた31名中10名が下痢、嘔吐などの食中毒症状を呈した。飲食店等を調査したところ、調理器具、調理従事者の手指、弁当残品等から黄色ブドウ球菌を検出した。
原因
調理器具、調理従事者の手指など食品を取り扱う環境がかなり食中毒菌で汚染されており、調理の過程で器具や手指から弁当の副食などが汚染されたものと推定された。
また、弁当調整後、食べるまでに約5時間程度たっており、弁当の室温での長期保管にも問題があったとみられる。
予防のポイント
- 調理や食事の前には必ず手を洗いましょう。
- 調理中も魚や肉、卵などを取り扱った後は必ず手を洗いましょう。
- 手に切り傷や化膿した傷等のある人は、食品に直接触れたり調理をしない。
- 調理が済んだ食品と調理前の食品はまな板や包丁などの器具を使い分けましょう。(肉野菜等は別々にまな板や包丁をそろえると一層安全です。)
- まな板や包丁は使用の度に熱湯をかけたり、消毒液で消毒するようにしましょう。
- まな板、包丁、たわし、ふきん、スポンジなどは使用後洗剤と流水で良く洗い、漂白剤等で消毒するか、熱湯で消毒しましょう。
- 温度管理の必要な食品は、すぐ冷蔵庫や冷凍庫へ入れましょう。
- 冷蔵庫は摂氏10度以下、冷凍庫は摂氏マイナス15度以下に維持するようにしましょう。
- 食品は室温に長く放置してはいけません。時間が経ち過ぎたら、思いきって捨てましょう。
- 食品を保管する場合は、温かく食べる食品は温かく(摂氏65度以上)、冷やして食べる食品は冷たく(摂氏10度以下)しておきましょう。
大量の食品(煮物など)を前日に調理したり、長時間保管することをさける。(大量調理した食品は、室温で放置せず冷却し、小分けして保存する。)
前のページにもどる