重要なお知らせ
更新日:2023年1月25日
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日頃から、当所事業に御理解と御協力をいただき厚く御礼申し上げます。
近年、産業分野全体において、原料や燃料などの予想を遙かに超えた高騰や、労働力不足・人材育成への対策が急務な課題となっている中、本県の家畜保健衛生所においては効率的かつ効果的な業務をより推進するため、令和3 年度に組織改編が行われました。当所としましては、これを機にさらに関係者の皆様とともに本県の畜産振興に貢献できるよう努めて参りますのでよろしくお願いいたします。
さて、令和3 年度の管内の家畜衛生状況につきましては、4 月に那須塩原市におきまして県内初となる豚熱が養豚農家2 戸3 農場(計約39,000 頭規模)で、また、年度末の3月には那珂川町の1 農場(約1,200 頭規模)で発生を確認しました。狩猟により捕獲された野生イノシシや死亡したイノシシでの豚熱浸潤調査により高率に抗体陽性を確認している地域での発生でもありましたが、全関係者からの御支援や御協力など多大なる御尽力を賜り、迅速な防疫措置により当該地域における感染拡大を最小限に抑えることができましたこと、改めまして深く感謝申し上げます。
これまでも本県としては豚熱や高病原性鳥インフルエンザ対策として、飼養衛生管理基準の遵守指導の強化を図りつつ、豚熱対策においては知事認定獣医師制度を活用した、管内60 万頭を超える飼養豚へのワクチン接種の効率的な実施や、野生イノシシへの経口ワクチン散布など対策を継続して参りました。しかし、令和2 年11 月に県内初の抗体陽性の野生イノシシが県北1市で確認されてから、令和4 年3 月末までに県内10 市4 町にまで広がり、管内のみならず県内全域への拡大が懸念されております。また、令和3 年3 月に県内でも発生が確認された高病原性鳥インフルエンザ対策におきましては、一昨年度同様に全国的被害が確認されたことから、飼養衛生管理基準の遵守指導や養鶏農家への迅速な情報提供と注意喚起を定期的に継続しています。今年度も引き続き農家や地域の実状を踏まえながら、衛生対策がより効果的に図られるよう指導を強化して参ります。
一方、当所として重点事業の1 つである慢性疾病対策について、牛伝染性リンパ腫の対策では、清浄化に向けて取り組む農家戸数は年々増加しており、本病清浄化に対する意識の向上が農家や関係団体にも浸透してきたと考えています。また、牛ウイルス性下痢症対策では、大規模農場の理解のもと、年間10,000 頭を超える検査を実施し摘発淘汰を確実に実施しています。さらには、豚繁殖・呼吸障害症候群対策におきましては、企業養豚を中心に研修会を重ねるとともに、その知見をその他養豚農家の生産性向上のため普及指導に努めて参ります。これらの対策により家畜の損耗防止、強いては本県畜産の生産性の向上につながるとともに、「魅力ある畜産」となるよう努めて参ります。
最後になりますが、このたび令和3 年度の 業務実施状況を「事業概要」として取りまと
めましたので、御活用いただければ幸いです。
令和4年4月
栃木県県北家畜保健衛生所 所長 半田 真明
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