重要なお知らせ
更新日:2024年7月25日
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日頃から、当所事業に御理解と御協力をいただき厚く御礼申し上げます。
近年の畜産を取り巻く情勢は、気候変動に伴う自然災害の発生や従事者の高齢化と担い手の減少など、厳しい状況にあります。 また、 新型コロナウイルス感染拡大及び長期化による消費の低迷やロシアのウクライナ侵攻の影響から、資材・飼料・肥料及び燃料などの価格が高騰し、生産者の利益を大幅に圧迫しています。
この様な中、令和4年度における管内の家畜衛生の状況では、7月に那須烏山市の1養豚場(約56,000頭)で県内4例目となる豚熱が確認され、国内最大規模の発生となりました。関係機関及び団体の皆様からの御支援や御協力(延べ17,483名)など多大なる御尽力を賜り、無事に防疫措置を完了させることができました。改めまして深く感謝申し上げます。栃木県では、豚熱対策として、1,予防的ワクチンの適期接種、2,飼養衛生管理基準の遵守、3,野生イノシシ対策の3本柱で取り組んで参りました。その中で1,のワクチン接種については、知事認定獣医師制度に加え、今年度からは登録飼養衛生管理者制度を導入したことで、抗体の空白期間を最小限にする対策が図られました。なお、野生イノシシは毎年3月から4月にかけて親離れや繁殖時期により活動が活発となり、感染の拡大が懸念される時期となっております。農家、関係機関及び団体の皆様には、今年度も引き続き迅速な情報提供と注意喚起を継続して発信し、最大限の警戒と緊張感をもって発生予 防に取り組んで参ります。
高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)については、昨年10月に岡山県の養鶏場で1例目が確認されて以来、今年の4月まで26道県84事例、殺処分約 1,771万羽と過 去最大の発生となりました。 県内養鶏場での発生はありませんが、死亡野鳥7事例から HPAIの遺伝子が検出されており、予断を許さない状況です。渡り鳥にとって今の 季節が、まさに「北帰行」となり、行動が活発になっているため、農家の緊張感も高まっています。先シーズンは5月まで北海道及び東北地方等で野鳥(特にハシブトガラス)から本ウイルスが検出されていたことから、当所では、注意喚起と石灰散布等の防疫対策や飼養衛生管理基準の遵守指導を強化し、最大限の警戒と緊張感をもって発生予防に取り組んで おります。
一方、重点事業の1つである慢性疾病対策では、牛については、牛伝染性リンパ腫の清浄化に向けて取り組む農家戸数が増加傾向にあり、本病清浄化に対する意識の向上が農家や関係団体にも浸透してきましたので、今後も更に推進したいと考えています。また、牛ウイルス性下痢対策では、大規模農場と定期検査対象農場を中心に検査を実施し摘発淘汰を実施しています。さらに豚では、豚繁殖・呼吸障害症候群対策として、企業養豚を中心に研修会を重ね、得られた知見を管内の養豚農家の生産性向上のため普及指導に努めて参りました。これらの対策により家畜の損耗防止、強いては本県畜産の生産性の向上に繋がるよう努めて参ります。
最後になりますが、このたび令和4年度の 業務実施状況を「事業概要」として取りまとめましたので、御活用いただければ幸いです。
令和5年4月
栃木県県北家畜保健衛生所
所長 宇佐美 佳秀
県北家畜保健衛生所の概要
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県北家畜保健衛生所
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