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更新日:2010年11月30日

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第2章 PTAの目的・性格

第2章 PTAの目的・性格

 PTAは、どのような目的と性格を持った団体でしょうか。
 日本のPTAには、どんな特色がありますか。

1 「PTA」の意味
 PTAは、Parent-Teacher Association の略語です。日本ではこれを、「父母と先生の会」と訳しています。この名称の示すとおり、PTAは、親と教師で構成され、両者が対等の立場で学習し、自己を高めていく団体です。また、PTAは、青少年団体や女性団体、その他の諸団体とともに社会教育関係団体の一つに数えられていますが、その中でもっとも多くの会員を持つ代表的な成人教育団体です。

2 PTAの目的 ~ 児童生徒の健全な成長を図ること
 この目的は学校教育も有するものですが、学校教育が、憲法、教育基本法、学校教育法等に基づいて、公の機関として児童生徒の発達に応じて教育を行うのに対して、PTAは自立した社会教育関係団体として活動します。

3 PTAの性格

              

       社会教育審議会報告「父母と先生の会の在り方について」(昭和42年6月)より

4 日本のPTAの特色
 わが国の単位PTAは、戦後の混乱と経済的に乏しい時代に誕生したという特別の事情から、PTAの役割は公教育費を補うための校舎や校庭の整備、学校施設整備、教材教具の購入など、学校後援会的な色彩が強くなりました。
 このようなPTAの生い立ちが、戦後のわが国の学校教育を復興させる大きな力となった反面、学校の後援団体であるかのような印象を強くしてしまったことは否定できません。そこで、文部省は1954(昭和29)年に『小学校PTA参考規約』を作成し、PTAの基本原理や精神を説明しました。
 また、1967(昭和42)年の社会教育審議会報告『父母と先生の会の在り方について』、1971(昭和46)年の社会教育審議会答申『急激な社会構造の変化に対する社会教育のあり方について』などで、PTAが学習を主とする自立的な社会教育関係団体であることを指摘しています。

5 社会教育関係団体としてのPTA
 社会教育関係団体とは、「法人であると否とを問わず、公の支配に属しない団体で、社会教育に関する事業を行うことを主たる目的とするもの」(社会教育法第10条)をいいます。
 「公の支配に属しない」とは、自立的な組織によって運営される団体であるということで、国や地方自治体から指導助言を受けることはあっても、命令を受けることはないということです。もちろん、学校の付属機関ということでもありません。
 「社会教育に関する事業を行う」とは、社会生活に役立つさまざまな学習を行い、学んだ成果を社会に還元するということです。PTAの場合は「児童生徒の健全育成」という目的に向かって、独自性を保ちながら、学校と協力、連携して活動することが大切です。
 生涯学習時代と言われる今日において、子どもたちに自己教育力を身につけさせることは大切なことです。また、学校週5日制の実施に伴い、子どもたちが家庭や地域で過ごす時間が長くなるとともに、家庭教育の在り方や地域の教育の在り方が重要性を増してきます。学校・家庭・地域社会の懸け橋となるPTAの役割は、一層重要になっています。

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