【塩谷南那須地域】山うどを栽培してみませんか?
山うどの特徴
- 山うどは春~秋にかけて根株養成を行い、冬~春にかけて一部の根株を堀り取り、伏せ込み、収穫を行います。作業は冬期に集中しており、水稲と作業競合が少ないのが特徴です。
- 栽培品種は収量および山うどの外観に優れる栃木県育成の「栃木芳香2号」です。栽培には部会に加入し、根株を購入・増殖する必要があります。
- 山うどの収穫は天候に左右されにくいハウス内で行うことができます。
- 根株伏せ込みを数回に分けることで、1月から5月まで収穫が可能です。
山うどの栽培ポイント
- 土質に対する適応性は広く、火山灰土、砂質土、粘土質などどんな土質でも栽培可能です。
- 根株養成には日当たりが良く、排水性の良いほ場を選定し、ほ場の周囲に排水路を設置します。
- 生育適温は20℃前後で、15℃以下または30℃を越えると生育が悪くなります。
- 根株養成期間中は中耕培土による雑草防除、倒伏予防のため摘心作業を行います。
- 5℃以下低温遭遇時間が充分になったら、掘り取りを行い、ハウス(軟化室)にて伏せ込みます。
山うどの作型
経営収支
栃木県農業経営診断指標より
収量(kg)
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単価(円/kg)
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粗収益(円)
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経営費(円)
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所得(円)
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労働時間(h)
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9,500
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485
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4,607,500
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2,719,614
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1,887,886
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1,777.5
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注)山うど伏せ込み面積100アールの場合、根株養成面積は合計約160アール(翌年種株用約60アール)必要となります。
必要な労働力、施設、機械類
- 農業従事者1人当たりの標準的な伏せ込み面積は、約50アールです。
- 伏せ込みハウス(軟化室)2棟(幅7m×長さ45m=300平方メートル×2)、小トンネル資材、収穫器具など。
- トラクター(55ps程度・耕運、掘り取り、薬剤散布用[水稲と兼用])、トラクター35ps+ロータリーカルチ2条(中耕培土)、管理機(12ps程度)、根株掘り取り機(トラクターアタッチ)、
- このほかに、調整室があると、作業がしやすくなります。
栽培する時の留意点
- 根株養成ほ場は水稲との輪作を行うことで土壌病害の発生を少なくできます。
- 生育期間中は他品目と比べて必要な管理作業は少ないですが、株の掘り取りと伏せ込み作業は労力が必要です。また、収穫と調整作業は手作業になります。
- 山うどに使える農薬は少ないので、防除の際は注意が必要です。
管内の生産者の声
【生産者 塩谷町 Aさん】
- 水稲4ヘクタール、山うど1.2ヘクタール(伏せ込み72アール)を栽培しています。労働力は家族2名(本人、妻)、臨時雇用1名です。
- 根株養成時の草丈が低い時期にトラクターにロータリーカルチを付けて中耕し、効率的に除草を行っています。
- 軟化室を8ヶ所設置し、伏せ込み面積を増やし、収穫期間を拡大するとともに、収益性を高めています。
- 水稲の育苗ハウスと別に専用の軟化室があるため、5月頃まで出荷しています。
- 山うどの掘り取り、ほ場からの運搬、伏せ込み、収穫後の片付け作業が大変ですが、冬期に安定した収益が得られるためやり甲斐を感じています。
個人の感想です
山うどを栽培してみたい方は、下記問合せ先までご連絡ください!