電気柵の管理方法
電気柵設置・被害防除効果維持のポイント
電気柵の設置について
高圧の電流による電気刺激によって野生動物の侵入を防止する「電気柵」は、人に対する危険防止のために、電気事業法で設置の方法が定められています。
詳しくは以下のリンクをご覧ください。
○鳥獣による農作物等の被害の防止に係る電気さくの施設における安全確保について(経済産業省ホームページ)
電気柵の設置場所は、水分を適度に含んだ土壌を選びましょう!
クマが電気柵(リボン・ワイヤー)に鼻先で触れた時に、電気がクマの体内を通って、足の裏から土に流れることによって、電気刺激を与える仕組みになっています。
構造上、クマの足がコンクリートやアスファルト上にある状態では、電気刺激を与えることができません。
リボン・ワイヤーは、20cm間隔の4段張りで!
クマが電気柵(リボン・ワイヤー)に触れても、鼻先以外の部分で触れたのでは効果がありません。
リボン・ワイヤーは視認性に優れているため、「なんだろう?」と興味を抱いたクマが臭いを嗅ごうと鼻先を近づけます。
このとき、地面から20cmの高さに1段目、40cmの高さに2段目、60cmの高さに3段目、80cmの高さに4段目というように設置すると、クマが鼻先で触れる可能性が高くなると考えられています。
また、最上段が80cmであれば、人間の大人の場合、容易に跨ぐことができます。
段差がある場所では少し工夫を!
設置場所に段差があるようなところでは、地面から最下段リボン・ワイヤーまでの高さが不統一になりやすく、クマが潜り込む隙間ができてしまったり、高さが十分でなくなったりしがちです。
少し工夫をこらすことで、効果を高めることができます。
漏電しないように点検を!
リボン・ワイヤーに雑草が接触すると、雑草を通して電気が漏電してしまい、せっかくの効果が十分に発揮できません。
ちょっと面倒でも、リボン・ワイヤーに雑草などが触れていないか、こまめに点検しましょう。
アースは消耗品!
リボン・ワイヤーや電牧器は、管理をきちんとすれば耐久性がありますが、アースは消耗品です。
腐食していたら、新しいものに交換しましょう
必要な時季以外には撤収することで寿命が延びます!
果樹や野菜には、収穫時期がありますよね。
収穫時期を過ぎたら、リボン・ワイヤーや電牧器、アースを外して屋内などで保管しておくことで、寿命が延びます。
特に、冬季に積雪する地域では、必要でない限り、資材を撤収しておくとよいでしょう。