栃木県下水道資源化工場

当工場は、下水道の普及に伴い増加する下水汚泥に対応するため、安定的かつ適正に処理を行うとともに、下水汚泥を資源として有効利用することを目的に整備を進め、平成14年10月に供用を開始しました。

下の写真は、下水道資源化工場の全景です。

整備計画の概要

事業主体は栃木県で、宇都宮市等17市町との共同事業です。平成20年9月から焼却施設の2系列目が稼働し、より安定した処理ができるようになりました。平成27年3月31日現在、供用を開始している施設は次の表のとおりです。

施設	能力
流動床式汚泥焼却炉	90t/日×2基
旋回流灰溶融炉	12dsトン/日×1基
汚泥貯留サイロ	450立方メートル×3基
下水汚泥運搬用トラック	10t積×11台,4t積×3台
焼却灰運搬用粉体車	13立方メートル×2台

                          ds:乾燥した汚泥

施設の特色

各下水処理場からの下水汚泥の搬入は、密閉式の専用車両を用いています。専用車両には、下水汚泥を運搬する10トン天蓋付き運搬車と、焼却灰を運搬する8トン粉体車があります。下の写真は、専用車両です。

10トン下水汚泥運搬用天蓋付運搬車	8トン焼却灰運搬用粉体車

• 施設の外観デザイン等については、周囲との調和が図れるように配慮しています。
• ダイオキシン類の発生抑制対策としては、常時高温で運転できる焼却施設や、高性能の集塵機を設置するなど、万全を期しています。排ガス規制については、こちらをご覧ください。
• 製造したスラグについては、下水道工事等において有効利用していきます。スラグについては、スラグの利用をご覧ください。

施設の概要

管理棟

• 施設の運転は管理棟内の中央監視室で行っています。
• 中央監視室には施設内の情報が集められ、運転状況から排ガスの常時監視データに至るまで一目で分かるようになっており、あらゆる事態に対しても適切な対応がとれる体制を整えています。下の写真は、管理棟の外観、中央監視室及び煙突監視カメラの写真です。

  管理棟の外観

• 展示スペースでは、管理棟内に資源化工場で製造したスラグや、下水汚泥を再利用した製品などの展示を行っています。来所の際には、ぜひご覧ください。下の写真は、展示スペースに展示してある資源化工場の処理フローパネル及び資源化工場で製造したスラグの写真です。

受入貯留棟

• 搬入された下水汚泥等はトラックスケールで計量後、受入貯留棟に搬入されます。下の写真は、トラックスケールの写真です。

• ケーキ貯留サイロでは、焼却施設へ安定的に脱水汚泥を供給するために一時貯留を行います。下の写真は、受入貯留棟及び貯留サイロの写真です。

  受入貯留槽	貯留サイロ

• 貯留棟は、貯留棟内部の臭気が外部に漏れないように二重扉になっています。下の写真は、貯留棟入り口の写真です。

• 搬入を終えた車両は、隣接する洗車場で車体を洗浄して、再び各下水処理場に向かいます。下の写真は、洗車場内部の写真です。

焼却炉と溶融炉

• 焼却炉と溶融炉の設備は、外壁で覆うことで、防音、振動及び景観への配慮を行っています。下の写真は、焼却炉と溶融炉の外観の写真です。

  焼却・溶融施設の外観
  焼却炉	溶融炉

• 発生した排ガスは、周辺環境へ影響を及ぼさないように高度な排ガス処理装置で処理を行った後に排出しています。
• 工場に設置されている主な排ガス処理装置は次の表のとおりです。

下水道資源化工場の排ガス処理施設とその用途

排ガス処理装置	用途
減温塔	ダイオキシン類が生成しないように急速冷却します。
バグフィルター	排ガス中に含まれるばいじんを除去します。
排煙処理塔	排ガス中に含まれる塩化水素、硫黄酸化物を除去します。
脱硝塔	溶融炉の排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去します。

• 下の写真は、バグフィルターと脱硝塔の写真です。

バグフィルター	脱硝塔

製品貯留棟

• 製造したスラグはベルトコンベアで運ばれ、製品貯留棟に保管されます。下の写真は、製品貯留棟の写真です。

製品貯留施設
水冷スラグ	空冷スラグ

 

 

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