覚醒剤原料として新たに9物質が規制されます
令和6年7月31日に、覚醒剤原料を指定する政令の一部を改正する政令(令和6年政令第258号)が公布されました。
1 覚醒剤原料として指定された物質
国際連合事務総長より、麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約(平成4年条約第6号)第12条第6項の規定に基づき、9物質を付表Ⅰに追加することが決定された旨の通告がありました。
以上のことから、国内法令(覚醒剤原料を指定する政令(平成8年政令第23号)の一部を改正し、覚醒剤の製造原料となる9物質が覚醒剤原料として指定されました。
覚醒剤原料
- エチル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK ethyl glycidate
- 構造:
- 1,1-ジメチルエチル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK tert-butyl glycidate
- 構造:
- ブチル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK butyl glycidate
- 構造等:
- プロピル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK propyl glycidate
- 構造等:
- 1-メチルエチル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK isopropyl glycidate
- 構造等:
- 2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボン酸,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:P-2-P methyl glycidic acid、BMK glycidic acid
- 構造:
- 1-メチルプロピル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK sec-butyl glycidate
- 構造:
- 2-メチルプロピル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK isobutyl glycidate
- 構造:
- メチル=2-メチル-3-フェニルオキシラン-2-カルボキシラート,その塩類及びこれらのいずれかを含有する物
- 通称等:BMK methyl glycidate
- 構造:
2 根拠法令
3 施行期日
- 公布日:令和6年7月31日
- 施行日:令和6年8月30日
4 注意事項
新たに指定された覚醒剤原料を取り扱う場合には、令和6年8月30日までに免許取得等の手続きが必要になる場合があります。また、免許等を取得している場合であっても、記録、保管、届出等の義務が生じる場合もありますので、御不明点等があれば医薬・生活衛生課又は管轄の保健所にお問い合わせください。