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更新日:2024年11月29日

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令和6(2024)年11月27日(第11回知事定例記者会見)

この資料は、県政記者クラブとの会見内容を広報課でまとめたものです。

日時:令和6(2024)年11月27日(水曜日)午後1時30分から
場所:県庁記者会見室

(報告事項)
1.栃木県農産物知的財産戦略の策定について

(話題事項)
1.令和6(2024)年「年末の交通安全県民総ぐるみ運動」の実施について

(質疑事項)
1.現役最長の知事としての取組について
2.旧パルコビルのゼビオグループ取得について(その1)
3.LRTの東武宇都宮線との連携について(その1)
4.旧パルコビルのゼビオグループ取得について(その2)
5.LRTの東武宇都宮線との連携について(その2)
6.選挙におけるSNSの活用について(その1)
7.県総合運動公園相撲場改修工事について(その1)
8.新モビリティによる奥日光地域へのアクセス強化について
9.栃木SCと栃木シティのダービーについて
10.選挙におけるSNSの活用について(その2)
11.栃木シティへの支援について
12.半導体企業の誘致について
13.栃木県農産物知的財産戦略の策定について
14.「日光の社寺」世界遺産登録25周年について
15.県総合運動公園相撲場改修工事について(その2)

モニターデータ(PDF:714KB)

(報告事項)

1.栃木県農産物知的財産戦略の策定について

 栃木県農産物知的財産戦略の策定についてでございます。
 本県はイチゴの「とちあいか」、水稲の「とちぎの星」など、オリジナル品種やその名称などの知的財産権を有しておりまして、これらをしっかり守り、ブランド力の強化や次の知的財産の開発に生かしていくことが重要であると考えております。
 しかしながら近年、国内優良品種の海外流出やフリマアプリなどによる違法な種苗の取引など、育成者権や商標権などの知的財産が侵害される事例が増加しておりまして、的確に対応していく必要があります。
 また、新品種を開発したことによって得られる利益を次の開発に生かし、研究開発を加速化していくことも必要であります。
 そこで、試験研究機関で開発した知的財産について、適切に管理・保護するとともに、その活用を促進し、次の開発に生かす「知的創造サイクル」をつくり出すことを盛り込んだ「栃木県農産物知的財産戦略」を策定いたしました。
 戦略にのっとって、本県の農産物知的財産の保護、活用、さらには開発をより一層強化してまいりたいと思います。

(話題事項)

1.令和6(2024)年「年末の交通安全県民総ぐるみ運動」の実施について

 令和6年「年末の交通安全県民総ぐるみ運動」の実施についてでございます。
 年末の交通安全県民総ぐるみ運動の実施についてですが、期間は、12月11日水曜日から31日火曜日までの21日間でございます。「マナーアップ!あなたが主役です」をスローガンとして、警察や各市町をはじめとした関係機関・団体と連携し、交通安全対策を推進してまいります。
 今回の運動では、本年11月施行の道路交通法の一部改正により、自転車運転中の「ながらスマホ」と「酒気帯び運転」に対する罰則が強化されたことを周知するとともに、自転車ヘルメットの着用促進をはじめとした自転車の安全利用を啓発してまいります。
 また、日没により、車と歩行者の交通事故が多発する傾向にありますことから、午後4時に前照灯を点灯する「ライト4(フォー)運動」の推進と、歩行者や自転車利用者への反射材用品等の着用促進にも取り組んでまいります。
 この運動を通じて、県民の皆様には、交通ルールの順守と正しい交通マナーの実践に、より一層取り組んでもらいたいと思います。

(質疑事項)

1.現役最長の知事としての取組について

記者:おととい25日、全国知事会議がございました。知事は6期目を迎えて、知事の知見に期待が寄せられる部分も多々あるかと思います。改めて、知事会としての国への向き合い方、御自身の向き合い方について、何か思いがあれば教えてください。

知事:ついこの間まで、馳知事の前任者は7期、大井川茨城県知事の前任者は6期でしたので、私の6期が特別、知事会の中で何か意味あるものとは捉えていません。が、一部の知事から、年齢的には違いますが期数で最年長という声が掛かって、知事会を引っ張ってくださいというお話も頂戴したところでございます。
 全国知事会では環境・エネルギー常任委員長、脱炭素・地球温暖化対策本部長を拝命しておりまして、25日の政府主催の全国知事会におきましては、カーボンニュートラルの実現に向けて、地方が国と一体となって取り組みを加速させていくための要望を、総理に直接行ったところでございます。
 その日は知事会議の前に環境審議会の小委員会がありまして、2035年のカーボンニュートラルの目標値60%を軸に検討するという議論がなされた後の知事会でしたので、改めて総理にそれらの考え方について意見を求めた形になりました。
 気候変動対策も含めて、地方が抱えるさまざまな問題はオールジャパンで取り組むべきものが多いと思います。6期目について県民の皆様から信任をいただきましたので、経験、人脈などを生かしながら、地方の現場の声をしっかり国に伝えてまいりたいと考えております。

2:旧パルコビルのゼビオグループ取得について(その1)

記者:先日、パルコの跡地について、ゼビオが取得する方針ということで報道が出ましたが、宇都宮の中心市街地活性化に期待が寄せられる部分もあるかと思います。知事から改めて期待感を伺えたらと思いますが、いかがでしょうか。

知事:ゼビオの取得の動きについては報道等で耳にしました。中心市街地における高いポテンシャルを有する本建物の利活用が、人や物、情報の交流による「にぎわい」の創出と、そこから生まれる「暮らしやすさ」を促すものと期待をしております。そこで、ゼビオの進出については歓迎いたします。
 取り扱っているものはスポーツ用品が中心ということで、健康的、また明るいイメージを誰もが持っている。本社と併せて宇都宮の中心市街地のど真ん中に立地するということは、県民にとってもまさに明るい話題の提供になっていると思っておりますので、老若男女の集う場所としてにぎわってほしいと考えております。
 県が「とちぎの都市ビジョン」で掲げます「多核ネットワーク型コンパクトシティ」の実現に向けて、引き続き宇都宮市による官民協働のまちづくりに対し、技術的な支援なども求められれば行ってまいりたいと思っております。

記者:ありがとうございます。

3.LRTの東武宇都宮線との連携について(その1)

記者:知事は、知事選で政策集の発表のときに、LRTの東武宇都宮ヘの乗り入れに関して、東武鉄道と宇都宮市との協議を県が仲介しながら、3者で接続の在り方を議論するのが第1段階だというようなことをおっしゃったのですが、3者の協議のテーブルを主導的につくるのは県なのでしょうか。もしそうだとしたら、そのスケジュール感なども教えていただけたらと思います。

知事:これから東武と接触をして、いつごろから、どういう段階の人、3団体の事務レベルでいくのか、ある程度の地位の者でいくのか協議をしながら、構成と時期について年内には詰めていくことになると思いますので、新年度には具体的な動きが持てるようにしていきたいと思います。

4.旧パルコビルのゼビオグループ取得について(その2)

記者:パルコに関連して1つお伺いします。
 宇都宮市の取り組みに、求められれば支援を行っていくというお話でしたが、取得や今後の中心市街地の活性化について、県として関わっていく具体的な動きは現状ではいかがでしょうか。

知事:国と県から再開発事業補助金が出ていますので、国との仲介や県の考え方などについて、市と協議をしていくことになると思います。

5.LRTの東武宇都宮線との連携について(その2)

記者:先ほどの質問の関連ですが、東武鉄道さん、宇都宮市さん、県の3者協議は新年度に具体的な動きという話がありました。特許の話もあるので逆算していくといろいろあると思うので、スケジュール感的にここぐらいまでを目指していきたいというものがあれば御教示いただければと思います。

知事:今、私の描いているスケジュールは、東武、宇都宮市、県で、どういうレベルの人たちによってこのテーマについて議論をするのか、いつごろからスタートさせるのか、これらについて年度内には詰める。新年度にはなるべく早く1回目の協議をスタートさせると考えていますが、まだ宇都宮市とも東武鉄道とも接触していませんので、私が思っているようなスケジュールでいくかどうかは分かりませんし、もっと早くやってほしいという声が出るのであれば、それはそれで考えていかなくてはいけないと考えています。

記者:ありがとうございます。

6.選挙におけるSNSの活用について(その1)

記者:SNS選挙について伺いたいと思います。
 終わったばかりですが、兵庫県知事選、名古屋市長選では、陣営外からさまざまなSNSでの発信があって、落選した候補に関しては、落選した候補者御自身の主張とは異なるレッテル貼りのような動きも見られ、それが投票結果にも影響したのではないかという指摘も出ています。
 知事もSNSを活用されていますし、知事選についてもSNSでいろいろ話題に上ったこともあるかもしれませんが、一般の方も含めて、現状の選挙を巡るSNSの活用について、どういった課題があるとお考えでしょうか。

知事:私の選挙では課題は発生しませんでしたが、兵庫県知事選挙で報道で知る範囲では、次点であった候補者は、そのテーマについては何ら意思表示をしたことがないにもかかわらず、SNSの世界では違ったことが言いふらされて、それが大きなうねりになって反対票につながっていったのではないかということもあったやに聞いております。
 事実を言われる分には何を言われてもそれはしょうがないけれども、事実でないものを事実のごとくSNSの世界の中で何十万回、何百万回とリポスト等されて、それが有権者に刷り込まれてしまう、そういうことはあってはならないと思います。
 過日の都知事選挙でのポスター掲示板の話、そして今回の知事選挙におけるSNSの活用の在り方については、公選法の中で速やかに結論を出して、今後、偽情報に有権者が振り回されない環境をしっかり作っていく必要があると思います。

記者:関連になるかはちょっと分からないのですが、兵庫県知事選のSNSを巡っては、陣営内の話ですが、選挙コンサルタントによる企画・運営があったのではないか。ついてはそれが公選法に抵触する恐れがあるんじゃないかという話がありました。こちらの一連の問題について、知事はどのように御覧になっていますでしょうか。

知事:コンサルタントを選挙に使うという話は今に始まったことではないと思いますが、それがどういう契約になっているかというところが問題なのだと思います。
 実際に宇都宮市長選挙も、中央のコンサルタントが入っていると、どこかの報道機関の中で活字にされましたよね。ですので、公選法に抵触しないコンサルの利用ということに、候補者や陣営はしっかり対応していく必要があると思います。

記者:ありがとうございました。

7.県総合運動公園相撲場改修工事について(その1)

記者:先週来から、栃木県のスポーツ振興課が発注した総合運動公園の土俵の改修工事の入札などを巡って、弊社で報道させていただきました。その点についてお伺いしたいと思います。
 まず、土俵の改修工事を行った直後に、ひび割れとか凹凸といった不具合が判明したにもかかわらず、スポーツ振興課では不具合の原因を調査せずに、改修工事を実施した企業に工事を随意契約という形で発注しました。これは公文書とかで分かりました。
 契約上は、契約不適合責任という条項があって、企業に補修を請求できるような内容だったのですが、スポーツ振興課はそういったことは一切検討していなかったということでした。
 こういった対応に対して、オンブズマンの方とかは、公金が無駄になった恐れがあるとか、同業の建設業者さんとかからいろいろ話を聞いても、県の対応はあり得ないという話がありました。
 こういったスポーツ振興課の対応について、知事は問題はなかったとお考えでしょうか。

知事:最初の発注の中の仕様書に、土俵の不具合が生じた表面仕上げの工程が残念ながら漏れてしまった。まずはそこが問題点で、何でそんな大事なことを漏らしてしまうのかというところですよね。
 前例を見れば、何年も前に土俵の工事はやっているわけだから、項目が1つ抜けていることを確認できなかった、そこはしっかりと指摘して注意を促していきたいと思います。
 その上で追加工事を発注した話ですので、問題はないと思います。

記者:表面仕上げというのが抜けていたということですが、実際、前回の工事の設計書とかを見ても、表面仕上げというのは全くなくて。

知事:コテ仕上げですね。

記者:コテ仕上げというのは全く前回の工事の設計書にもない状態で、それで実際に問題は何も起きていない。今回の改修工事の内容と前回の改修工事はほとんど同じような内容でした。
 そういったことで考えるとしたら、受注業者の施工不良をまず最初に疑うべきではないかと思うのですが、なぜそういったことをスポーツ振興課として考えなかったのですか。そこは問題ではないとお考えでしょうか。

副知事:かつてはそこまで行ったかはわかりません。今回の発注の関係ではそれが抜けていたということで、再度仕上げてもらうために、再度の契約を行ったと聞いております。
 知事が答弁したように、施工基準とか競技団体等と調整を行った上で、どれが必要か、しっかりと工程を見極めた上で発注していく必要があると思っております。そういった点は所管課でもしっかりやっていくということだと思います。

記者:そうなると、今回は設計ミスだったということでしょうか。

知事:表面仕上げの工程が当初の仕様書に記載されていない、故にひび割れが起きた、という因果関係がはっきりした。そこで追加工事を発注したということですので、この一連の経過を見れば、追加工事はやむを得ないものだと思います。

副知事:追加で御説明しますと、前回は5年前だと思いますが、そのときは土俵全体を一から造り直す工事だと聞いております。今回の工事は、土俵の土を一部入れ替えるということでしたので、一概には比較できないかもしれないと思います。

記者:金ゴテ仕上げという工程が抜けていたというのは、県としてそれを自ら調べて、それが抜けていたという形なのか。公文書上では、相撲連盟からそういった助言を受けたからそれをやったという話になっているのですが、その後また県の方で実際に過去の工事を全部調べられてそういうふうになったのでしょうか。

副知事:詳細は所管課に確認しないとお答えできませんが、関係者と当然事前の打ち合わせを行ったと聞いています。

記者:弊社の方でいろいろ専門の企業さんなどに取材したところ、こういった金ゴテ仕上げ工程なんて普通はしない、と言っています。
 その上で、この入札に関しても、スポーツ振興課が指名競争入札で土俵の改修工事をしているのですが、その直前に、同じ総合運動公園野球場スコアボードの撤去工事を同じ企業さんと随意契約していて、その関係で入札前にもかかわらず複数回接触している。これは両者とも認められています。
 こういったことに対して、入札に詳しい専門家さんは、入札の公正さを害する行為で、入札前の接触は避けるべきだという指摘があります。
 実際、この企業さんは、改修工事の実績等は全くないにもかかわらず、初めて指名されたような形で、いきなり最初の入札で非公表の最低制限価格ぴったりに入れて落札している。識者さんとかからは、入札情報の漏洩があったと疑われても仕方ないということも言われています。そういった対応については問題ないとお考えでしょうか。

知事:所管課において、担当者本人に対してスコアボードの撤去工事の打ち合わせをする中で、その他の工事の話をしていない、ということを確認しております。
 しかし、御指摘のように、疑念を持たれるのは当然のことだと思います。
 今後については、案件によって担当者を分けるといった対策を講じるよう指示をしたところです。

記者:先ほど追加工事の件で、金ゴテ仕上げが抜けていたからこういった事象が起きたのだと相撲連盟さんから助言を受けて今回工事をしたと、スポーツ振興課は説明しているのですが、相撲連盟さんの関係者の話を聞くと、そうした助言は全くしていないと言っております。
 言い分は全く分かれているわけですが、実際に公文書を見ると、作成者も書いていない、作成日も書いていない。いつ、どこで、誰にこうしたことを言われたというのも全く書いていないという公文書です。これだと、言った言わない問題の解決の根拠にならないかなと思っております。
 かなりうがった見方をすると、スポーツ振興課がこの追加工事をスムーズに進めるために、相撲連盟の言い分をいいように解釈というか、言い方は悪いのですが改ざんというか、そういったことをして工事を進めたのではないかと疑ってしまうわけです。
 こうした公文書作成の在り方といいますか、作成者とか作成日も全くないような公文書のつくり方自体に対して、知事はどのように捉えていらっしゃいますか。

知事:そういう御指摘を後々受けないような文書の作成は当然必要だ、そのように指示をします。

記者:分かりました。
 全く別な話かもしれないですが、去年の芝管理の問題とかで、自民党の県議がスポーツ振興課の職員に対して圧力をかけたという疑惑が報道されて、それについて知事は、そうした圧力とかを記録した公文書がないということを理由に、調査をしないということをおっしゃっていました。
 こうしたところは、公文書をしっかり残さなければ事実の究明にはたどりつけないという流れになっていないのかなと見えてしまうのですが、知事として、公文書は適正に残すべきだというのは当然かもしれませんが、去年の知事の対応がこういったことにつながっているという指摘は当たらないでしょうか。

知事:前回の件があって、打ち合わせの記録等の公文書についても、しっかり残すように指示してありましたが、今の御指摘を受ければ、残念ながら不十分だったということだと思いますので、改めて徹底するよう指示をしたいと思います。

記者:今回の追加工事に関する公文書の内容については、ある意味、当事者の方が内容について否定しているわけで、公文書の改ざんとまでは言えないかもしれないですが、自分たちのいいような形に解釈したような形になっている可能性もあると思います。そうした部分を新たに調査するお考えはないでしょうか。

知事:既に報告を受けていますので、それに対して今後、同様の疑念を抱かれないように取り組んでいくことだと思います。
 あくまでもこれは追加工事ですので、同一業者に発注することについては、やむを得ない判断であったと思います。

記者:いろいろな企業、同業者さんは、これを追加工事やるのはかなり無理がある、受注した企業にただお金をやっているようなものだと指摘をしている会社もありました。そうした中でもこれは追加工事だと押し通すというか、これはやはり施工不良ではなかったかどうかを調べることももうされないということですか。もうやりようがないのかもしれませんが。

知事:そもそも一部の土俵の土の入れ替えを行う際には、金ゴテ仕上げをすることが必要だったが、そのことについての仕様書に書き込みをしなかったが故にひび割れが起きた。
 それは前と同じではないかという話については、前回は全部土を入れ替えたけれども今回は一部の入れ替えで、工事の内容が違うということだから、それはそれで、金ゴテ仕上げをしなかったが故に、下の土と上の土がうまくかみ合わなかった、しっくり溶け込まなかった、ということでひび割れが起きる。それを起こさないために金ゴテで上の土と下の土を押さえ込む、しっくりなじませる工程がないことが判明したので、それに対して追加工事を発注して同一業者にお願いした。結果としてそれで土俵のひび割れはなくなったということだと思います。
 工事発注の過程については稚拙さがあるので、しっかりしろと言いたいけれども、結果としては、競技者にとって相撲がしやすい環境が整ったということだと思います。
 別の工事になりましたから諸経費が増えたかもしれません。ついては県財政に負担をかけた可能性があるという点で、職員は反省すべきだと思います。

記者:今回の件で、専門家とかも、企業と県側の癒着が一部疑われるような内容だと、公文書上からも。そういったものはないとお考えでしょうか。

知事:癒着はないと思います。

記者:分かりました。ありがとうございます。

8.新モビリティによる奥日光地域へのアクセス強化について

記者:知事が知事選の政策集に掲げられた新モビリティによる奥日光地域へのアクセス強化について伺います。
 個人的に関心があるのですが、ちょっとイメージがつかめないところもありまして、知事のお考えを改めて伺えればと思います。
 10月の政策集の発表会見では、馬返ではない場所から明智平、中禅寺湖を結ぶロープウェイあるいはケーブルカーが考えられる。華厳の滝を上から見てもらうにはロープウェイが理想的だ、との御説明があったと思います。
 まず1点目は、出発点となるような馬返ではない場所というのは、どの辺をイメージされているのでしょうか。例えば東武日光駅なのか、日光金谷ホテルのあたりなのか、清滝インターチェンジのあたりなのか、それともいろは坂の中腹なのか。知事のイメージをお聞きできればと思います。

知事:この件も、東武鉄道、日光市、栃木県の3者が関わってきますので、これらについても、できれば同時スタートで2分野2事業の協議を。年内には担当者のレベルをどの程度にするか、いつごろから協議を開始するかということで、LRTと平行して2面作戦でいくことが望ましいと考えております。
 その上で、かつては路面電車が東武日光駅から走っていて、いろは坂の入口まで路面電車が行って、そこからケーブルカーで明智平に上がっていく。昭和43年まではそういう公共交通体系でした。しかし、邪魔だと言われて路面電車は廃止になった。
 この間の3連休、全国で最も見たい紅葉スポット日光ということが報道になった後ということもあり、駅からいろは坂を上るまで4時間、ついてはトイレが我慢できなくて道端でというのがテレビで放映されてしまったと、県民の方からのお叱りを受けています。
 国際観光地日光がこんなことでいいのか。そういうことをなくすためにはどうすべきかということをずっと考えてきた中で、コロナにも邪魔されて期間が延期になっているわけですが、いよいよこれもスタートさせる。
 ついては、路面電車がないのでモータープールが必要だ。モータープールで車を止めて、そこから先は公共交通で行くことが当然考えられると思います。
 しかし、これは私の考えなので、東武鉄道がどう考えるかも聞いてみなくてはならないと思います。
 モータープールをつくることを考えれば、いろは坂の入口の手前でそんな場所が設けられるところといえば細尾しかないわけだから、細尾地区にモータープール、そこからロープウェイで上げる。ケーブルカーも選択肢としてあるかもしれませんが、やっぱり我々としてみれば、日光の美しさは、鳥になったつもりで鳥瞰してもらう方が観光振興には大きく役立つと思っています。
 ついては、華厳の滝も中禅寺湖も日光の山並みも、鳥の目で見てもらえるような仕掛けがあったら、さらに国際観光地としての地位が高まっていくのではないかと思います。
 モータープールができる場所、そしてそこから明智平につなぐルートということを前提に、今後協議をしていくことになると思います。

記者:御説明の中で、コロナ禍にも邪魔されてというお話がありましたが、知事の中では以前から温めていた構想というか、いつごろからお考えになっていたプランなのでしょうか。

知事:この議論は、東武鉄道とは5年前ぐらいからやってきたと思いますよ。

記者:不勉強なのですが、知事御自身としてなのか、それとも担当課の職員の方も一緒に東武鉄道さんと議論してきたのでしょうか。

知事:それは部内、県土整備部と東武鉄道の所管で議論してきたということです。

記者:ありがとうございました。

9.栃木SCと栃木シティのダービーについて

記者: 1カ月ほど前になってしまいましたが、栃木SCがJ3に降格があって、先日は栃木シティが初めてJ3に昇格するというおめでたい話がありました。
 これで栃木県はJクラブが2つとなりました。しかも同じカテゴリーで来季は戦うということで、改めて知事の所感、受け止めをお聞かせ願えればと思います。

知事:両チームがJ3で競うのは、サポーターにとっても応援に熱が入るでしょうし、SCが降格してしまったのは残念ですが、一方で2チームが覇を競うというのは、県民にとっては応援のしがいがあると思います。

記者:ブレックスがBプレミアに入ったり、また2026年からホンダヒートも本県に拠点を移すということで、ますます栃木県のスポーツ文化は盛り上がりを見せてくるのかなと思います。
 サッカーに限らず、スポーツ文化の発展として今後期待すること、今後やらなければいけないと思っていることや課題等を、もし考えているのであれば教えてください。

知事:足利発祥のバレーボールチーム レーヴィス栃木も早くプロ化できればいいと思います。その上で、レーヴィス栃木がプロチームになれば8チームということになると思います。
 今のところ、バスケットボールのブレックスと自転車のブリッツェンの2チームが日本一を取っていますし、ホンダヒートは拠点を栃木県に移すシーズンに日本一を目指すと公言していますので、日本一のチームがプロチームから多く誕生することを、県民としては願いたいと思います。
 その上で、県民の皆さんにはサポーターやファンとして、また企業の皆さん方には企業として、おのおの、思いを持ったチーム・競技を大いに応援してもらいたいと思います。
 その上で共存共栄を図ることが重要だと思います。プロチームが多く誕生して、共存共栄を図って日本一を目指してほしいと思いますし、その応援を県民も企業もお願いしたいと思います。

記者:ありがとうございました。

10.選挙におけるSNSの活用について(その2)

記者:先ほどのSNSの話ですが、選挙期間中、福田知事はかなりインスタやTikTokで話題になりましたが、選挙期間が終わってからインスタ等の更新がないように見受けられます。Xの方もリポストにとどまっているようですが、トップセールスとして、今後SNSの活用方法についてどのようにお考えかお聞かせください。

知事:Xは、残念ながら時間がなくて。睡眠時間を削れば何とかなりますが、それ以外はその時間がないので滞っています。ただ、投稿すべきものはたくさん所有していますので、順次上げていきます。
 それからインスタは、県政も絡ませながら、見る人が楽しんでもらえるようなものをアップしていきたいと考えております。とりあえず、幾つか取り置きしたものがこの後上がってくると思いますが、その後については、知事として公務をこなしながら、各地域の特徴的なものとかおいしいものを、インスタの方では上げていきたいと思っています。今のところお休みで間隔が空いていますが、期待に応えられるようにしっかりやっていきたいと思います。

11.栃木シティへの支援について

記者:サッカー関連でお伺いします。
 栃木県は栃木SCさんとは地域支援パートナーとして連携協力体制にあると思います。今後、同じJ3カテゴリーになる栃木シティ、既に県南エリアを中心にスポーツ振興に寄与しているところが大きいと思いますが、スポーツツーリズム等を推進する県としては、栃木シティへの支援をしていく考えは今ありますか。

知事:現時点では社会貢献活動をお願いするなどしてしますが、こちらから栃木シティへの支援を何かしていくということは考えていません。
 ただ、栃木シティと栃木SC、共にJ2を目指せるように、応援を県としてもしていかなければならないとスポーツ振興課に伝えていますので、どういう支援を両チームが私たち県に求めてくるのか、その上で我々ができるものは何かということを見定めた上で、両チームに何らかの支援をし、そのことがJ2に昇格していく大きな推進力になればいいなと思っています。それはこれから両チームと接触していきたいと思います。

記者:ありがとうございました。

12.半導体企業の誘致について

記者:知事が知事選でも出された半導体企業の誘致について伺いたいと思います。
 半導体とか先端産業の誘致に力を入れるということをおっしゃっていましたが、現状、半導体企業からの引き合いだったり、交渉状況を教えていただけますか。

副知事:現時点で具体的な話があるということではありませんが、戦略に基づいて事業課の方で事業に取り組んでいるところです。

記者:今年度から、企業立地の補助金を70億円と国内トップクラスに引き上げたということでしたが、実際に誘致を実現するに当たって、改めて知事が6期目を迎えるということで、補助金とか誘致策のさらなる上積み、強化について考えていらっしゃるでしょうか。

知事:まずは、東京事務所とか産業労働観光部に何らかの情報が提供されることがスタートになります。その際には、ある程度熟してから私がお会いするみたいなパターンが今までだったのですが、この分野については、早めに直接出向いて誘致を働き掛けるトップセールスをすることが重要だと思います。従来の企業誘致の在り方ではなくて、半導体等については、いち早く県としての考えを知事が先方に伝える作業が必要だと思います。スピーディに相手方に接触し、栃木を有力候補地に考えてもらえるような取り組みをしていきたいと考えています。

記者:例えば台湾に直接知事が出向かれて、ということですか。

知事:台湾の企業であれば、当然、本社に出向くことも考えられると思います。

記者:昨年、台湾のPSMCという企業の誘致に動いたという話があって、それが失敗して、その後宮城に移ったということでしたが、宮城の方も破談になってしまった。PSMCも今、会社としては赤字ということで、半導体メーカーを誘致しても赤字だと法人税収入に余り貢献しないということもあると思います。半導体メーカーを巡る現状を知事はどのように御覧になっていますか。

知事:半導体・蓄電池について、世界情勢がどう動いていくかは当然ウオッチしながら取り組みは進めてまいりますが、お招きするのは優良企業を招きたいと思いますので、相思相愛の関係で誘致に結び付けられるよう、状況を確認しながら、環境を整えながら、しかし時間はかけずに進めることが、栃木県庁としては対応していくべき姿勢だと思います。

記者:ありがとうございます。

13.栃木県農産物知的財産戦略の策定について

記者:話題事項のところで出た農産物の知的財産活用の計画についてお伺いします。
 商標権とか育成者権などが今、インターネット上で侵害される事例が増加しているというお話があったかと思いますが、県内で具体的に問題化しているような事例を、県として把握されているのでしょうか。
 また、改めて、今回策定した戦略を通じて、今後、特に知事として知的財産活用に当たって力を入れていきたい点について伺えますでしょうか。

知事:まず、現時点で、登録品種や商標などについて重大な被害を被っているという事実はありません。
 しかし、イチゴやナシなどの育成者権で、利用料をもらう立場にこちらはあるわけですが、今の時代に合った価格設定、そしてそれを原資にして新たな開発に結び付けるというサイクルに持ち込む。守りながら、必要な資金を獲得して開発費用に充て、それでまた稼ぐというサイクルを目指すということを明文化したものですし、対外的にも防波堤をしっかり築いたことになったと思いますので、両面でこれから実効を高めながら、次の「とちあいか」、次の「にっこり」、あるいは暑熱対策が必要な野菜や果物の品種などを倍速で開発するところにつなげることができればと考えています。

記者:ありがとうございます。

14.「日光の社寺」世界遺産登録25周年について

記者:先ほどちょっと日光の件が出たので、それに関連して。
 来週、「日光の社寺」世界遺産登録25周年ということで、一定期間が経ち、インバウンドのお客さんの話などもありますが、改めて、25年登録されて今を迎えた知事の思いとか、今後、「日光の社寺」を含めた地域振興がまた必要になってくると思いますが、どういったお考えがあるか改めて教えてください。

知事:平成の大修理は、二荒山神社も輪王寺も東照宮も一段落しておりますので、観光客やインバウンド客をお迎えする準備は十分整っていると思います。
 足らない点といえば、世界に向けての情報発信はまだまだ足らないと思います。その点は、25周年の式典などを通じて情報を国内外に発信していくというのは、ちょうどいい時期だと思います。
 加えて、来年は杉並木植樹400年という節目の年も迎えることになります。来年は昭和100年でもあるのかな。いろいろな意味で節目の年を来年は迎えますので、今年の25年、来年の400年などを機に、観光誘客対策の強化を図っていければと考えています。

記者:ありがとうございます。

15.県総合運動公園相撲場改修工事について(その2)

記者:先ほどの関連ですが、今回の土俵の改修工事は、入札情報が全然、県のホームページとか県民プラザとかで載っていない。入札契約適正化法で、公共工事の入札情報や入札結果の公表が義務付けられています。
 県としては、15年以上前には告示とかで公表方法を定めていて、スポーツ振興課とかは入札情報は課での閲覧という形で公表しているということですが、国としては最近、なるべくインターネット等で公表するように通知しています。
 こうした入札情報の公表の在り方とかを、改善・点検していくようなお考えはあるでしょうか。

知事:私も情報をどのようにインターネットに上げているかは把握していないのでお答えできませんが、全て誰でも閲覧できる状態にすることは大切だと思います。
 御指摘があったように、上がっていなかったのかどうか確認をし、なおかつ、なぜ上げなかったのかという確認も併せてしておきたいと思います。

記者:分かりました。ありがとうございます。

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