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更新日:2024年9月13日

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令和6(2024)年9月11日(第9回知事定例記者会見)

この資料は、県政記者クラブとの会見内容を広報課でまとめたものです。

日時:令和6(2024)年9月11日(火曜日)午後1時30分から
場所:県庁記者会見室

(話題事項)
1.パリパラリンピック入賞者への表彰について
2.子ども総合科学館ロケットデザイン及び愛称の決定について
3.令和6年秋の交通安全県民総ぐるみ運動について

(質疑事項)
1.知事選の公約について(その1)
2.自民党総裁選について(その1)
3.知事選の公約について(その2)
4.スタートアップ企業支援について
5.男女間賃金格差について(その1)
6.知事選の公約について(その3)
7.知事選の公約について(その4)
8.国の結婚支援策について
9.子ども総合科学館ロケットデザイン及び愛称の決定について
10.男女間賃金格差について(その2)
11.災害対策について
12.兵庫県知事について

モニターデータ(PDF:1,871KB)

(話題事項)

1.パリパラリンピック入賞者への表彰について

 パラリンピック入賞者への表彰についてでございます。
 オリンピックに続きまして、パラリンピックでも、ふるさと“とちぎ”から入賞者が出ました。
 車いすテニス女子ダブルスで5位入賞し、広く県民に希望と活力を与えてくれた大谷桃子(おおたに ももこ)選手に栃木県スポーツ功労賞を授与したいと思います。
 時期等については今後調整してまいります。

2.子ども総合科学館ロケットデザイン及び愛称の決定について

 子ども総合科学館に係るロケットの塗装デザイン及び愛称の決定についてでございます。
 子ども総合科学館のリニューアルに先駆けまして、前回(平成22年)に塗装したロケットが、時間が経過しまして再塗装を行うこととなりました。H-Ⅱロケット実物大模型でございます。
 よりロケットに愛着を持ってもらうために、塗装デザインの決定には県民の意見を反映することとし、デザインに合わせた愛称を導入することといたしました。
 科学館に最も近い宇都宮市立姿川第一小学校の児童からデザインのアイデアと愛称を募集したところ、247点もの応募がありました。改めてお礼申し上げます。
 県におきまして優秀作品5点を選定した上で、文星芸術大学の学生にデザイン化してもらって、そこに現行のH-Ⅱロケットを加えた6案で県民アンケートを実施いたしました。
 アンケートでは、1,000件を超える多くの回答がありました。塗装デザインと愛称はモニターのとおり、姿川第一小学校2年生の加藤音羽(かとう おとは)さんの「とちぎ未来号」に決定しました。塗装後も、リニューアルした科学館のシンボルとして、県民から愛されるものとなってほしいと思います。
 現行のH-Ⅱロケットのデザインが見られるのは、塗装工事の関係で今月9月末頃までの予定です。大規模改修中も、科学館の屋外部分は原則開放しておりますので、ぜひ多くの県民の皆様方にご覧になってほしいと思います。

3.令和6年秋の交通安全県民総ぐるみ運動について

 秋の交通安全県民総ぐるみ運動の実施についてでございます。
 期間は、9月21日土曜日から30日月曜日までの10日間、うち、9月30日は「交通事故死ゼロを目指す日」とされておりまして、スローガンは、「マナーアップ!あなたが主役です」となっています。
 今回の運動では、歩行者の交通事故防止や自転車の夕暮れ以降の早めのライト点灯などを呼び掛けますとともに、道路交通法の一部改正によりまして、11月1日施行となる自転車利用者による「ながらスマホ」、「酒気帯び運転」に対する罰則の創設について周知もしてまいります。
 この運動を通じまして、県民の皆様には、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践により一層取り組んでほしいと思います

(質疑事項)

1.知事選の公約について(その1)

記者:知事選の公約の公表についてお尋ねいたします。
 宇都宮市長の佐藤氏が先日、6期目に向けた政策について言及されております。知事は、6月の出馬会見時に人口減少・少子化対策などに注力したいと政策テーマとして挙げておられましたが、現時点で政策の柱として具体的にどういった内容をお考えかをお聞かせください。

知事:公約の骨子について申し上げます。
 政策集につきましては取りまとめ中でございます。つきましては、政策の柱について、本日はお示しをすることになります。
 政策集のスローガンにつきましては、「未来への投資 ~共に創る とちぎの明日(あした)~」とし、これから4年間の私の基本方針を5つの柱として取りまとめたところでございます。
 まず、人口減少・少子化対策につきましては、県政が抱える喫緊の課題であるため、「『人への投資』と少子化トレンドの反転」を1つ目の柱としました。学力向上や教育環境の整備を積極的に行うとともに、結婚、妊娠・出産、子育てまで切れ目のない支援による人口減少対策を展開し、全ての人が輝く「人づくりとちぎ」を目指してまいります。
 次に、「『女性・若者の活躍』を全力応援」を2つ目の柱とし、G7男女共同参画・女性活躍担当大臣会合の成果を生かし、男女が共に輝ける社会づくりを進めるとともに、地域課題の解決に取り組む若者をサポートするなど、「女性・若者活躍とちぎ」を全力で推進します。
 次に、「『健康・安心なとちぎ』の実現」を3つ目の柱とし、新型コロナウイルス対策の経験を踏まえ、医療・福祉の提供体制を整備し、併せて、防災・減災対策や暮らしの安全を推進してまいります。
 さらに、「『稼ぐ力』を伸ばして更なる『豊かな県』へ」を4つ目の柱として、先端産業の企業誘致、農林業の成長産業化、インバウンドなどの観光誘客に取り組むことで、「稼ぐ力」を伸ばし、一人ひとりが豊かさを実感できる社会の構築に取り組んでまいりたいと思います。
 結びに、「『X(トランスフォーメーション)』で『とちぎの未来創造』」を5つ目の柱とし、デジタル・グリーン・ローカル、3つの分野で「変革」を推し進め、持続可能な明日につながる社会の実現に取り組んでまいります。
 これらを柱としてさまざまな施策を推進し、子どもたちが未来に夢や希望を持てるとちぎ、県民が豊かさと幸せを実感できるとちぎを実現してまいりたいと思います。
 なお、政策集につきましては、取りまとめ中でございますので、でき次第、会見を開いて公表してまいりたいと思います。
 では、柱の中ではどんな内訳になっているのか、簡単に申し上げます。
 「人への投資」につきましては、官民連携の栃木県人口未来会議(仮称)を設置してまいりたい。また、市町と連携しまして、給食費の無償化への取り組みなど、子育て世代の負担軽減の推進を図ってまいりたい。
 「女性・若者」につきましては、若者の意見を反映した政策を推進するとちぎ若者会議(仮称)を設置する。あるいは、若者の地域貢献活動を支援するとちぎ若者応援バンク(仮称)を設置する。また、女性幹部職員の更なる登用、また、女性活躍推進フェロー(仮称)を設けていきたい。
 「健康・安心なとちぎ」につきましては、救急医療提供体制の充実強化。カスタマーハラスメント防止条例の制定。地域医療構想を踏まえた県立病院施設の再整備も検討してまいりたいと思います。
 4つ目「稼ぐ力」につきましては、宿泊施設等におけるAI、IoT導入促進など、観光産業におけるデジタル化の支援。新モビリティーによる奥日光地域へのアクセス強化。情報産業など次世代産業の育成などを考えております。
 「トランスフォーメーション」につきましては、市町の窓口のDXで、書かない・待たない・回らない・行かないの伴走支援の強化。「文化と知」の創造拠点の着実な整備。植樹400年となる日光杉並木街道の保存・活用ビジョンの策定。また、施策推進に向けた県と市町の合意形成のルール化などを考えておりますが、今申し上げましたことにつきましても一部でございますので、改めて、まとまり次第ご報告をしたいと思います。

2.自民党総裁選について(その1)

記者:自民党総裁選が明日12日に告示されます。現状の自民党に対する知事の所感と、総裁選後の新総裁率いる自民党に期待する点や、変わってほしい点などについてのお考えを教えてください。
 また、本県選出の茂木幹事長も出馬を表明されました。知事は、地方の活力アップに注目なさっているということですが、どういった点を期待されているかも併せてお教えください。

知事:まずは、信用失墜状態にある自民党の立て直しの先頭に立っていく必要があると思います。これは、支持率という点から見ても最悪の状態に今あると思っておりますので、政治とカネの問題などを解決し、出直して、信頼回復を図ってほしいと思います。
 また、総裁選挙での茂木幹事長への期待ですが、「地方からの経済再生、東京一極集中の是正」を掲げておりまして、大いに期待しております。「日本列島の再改造」、地方大学などの特色を最大化することで「知の一極集中是正」、付加価値の高い農林水産業や中山間地域への手厚い支援などを打ち出しているところであります。
 地方の抱えるさまざまな課題は、地方だけの取り組みでは解決できませんので、国の積極的な支援が必要であります。茂木幹事長であれば、地方の視点を持った総理として、これらの課題解決に導く政策を実行してもらえると期待しておりますので、党員の一人として応援をしっかりしてまいりたいと思います。

3.知事選の公約について(その2)

記者:先ほどお話のあった知事選の公約についてお伺いしたいと思います。
 LRTの西側延伸、LRTの東武宇都宮線への乗り入れについては、公約の中でどのように取り扱う予定なのか、その点教えてください。

知事:LRTにつきましては、西側延伸への支援及び東武宇都宮線との連携による公共交通の広域ネットワーク化を目指すというものです。

記者:確認ですが、東武宇都宮線との連携というのは、相互乗り入れあるいは乗り入れと解釈していいのか。その点はどうでしょうか。

知事:接続、あるいは乗り入れ、いずれの選択肢もあると思います。

記者:最後にもう1点確認ですが、線路の幅は鉄道とLRTは同じだと言われていて、ただ電圧が違ったりとか車体の構造が違うといった問題もあると思いますが、そこら辺も必要な対処はして乗り入れ、接続をしていくということになるのでしょうか。

知事:知事の意見や県の希望というものがその中には込められているのですが、東武鉄道という相手がありますので、鉄道会社との協議が当然これから重要になってまいります。その中で、接続で当面しのぐのか、あるいは池上町駅と東武駅を動く歩道で結ぶことも可能ですよね、理論上は。そしてまた、LRT化を東武鉄道として望むのかどうか。こういったことの整理をしながら、出てくる課題を解決していくという段取りになっていくと思います。

記者:はい、分かりました。

4.スタートアップ企業支援について

記者:明日、栃木県内のスタートアップ交流会の「Tochigi STAR☆to UP Night」が初めて開かれるということで、知事ご自身は別件でいらっしゃらないと聞いておりますけれども、改めて、栃木県内ですと、これまでスタートアップを支援してきた宇都宮市だけではなくて、県全体でスタートアップの支援をしていくことの意義について、知事のお考えをお聞かせください。

知事:産業振興の観点から、これまでは起業家の育成支援というところに視点を当てて応援してまいりましたが、令和6年度からはより一層スタートアップについての支援を行っていくことになりまして、間口を広げた。また、時代に合った産業政策になったと思っておりますので、スタートアップの支援を県が行っていくことは重要なことであり、実を取る支援をしてまいりたいと思います。

記者:栃木県の県民性というところで言うと、栃木県民は安定志向が強いのではないかということで、起業しようという挑戦意識が薄いのではないかという意見がこれまで出たこともあったのですが、そういったところについて、知事ご自身はどのように受け止められているかについてお伺いします。

知事:新規の起業数・創業数は、全国低位に栃木県はずっとありました。それはチャレンジ精神に乏しいということの裏返しでもあったと思いますが、今の若い世代の人たちはかつての栃木県民性とは変わってきていると思いますし、また、東京を中心とする首都圏で一定期間ベンチャー企業などに勤めていた人がUターンで県内で創業し始めて、新たな分野に挑戦してくれている人たちが目立ってきたと思います。そういう点では県民気質も変わってきて、起業やスタートアップの両面で今後は行政と一体となった取り組みをしていくことで、県も全面的なバックアップをしていくことで、新たな芽を生み出す産業の振興につなげていきたいと思っています。

記者:ありがとうございます。

5.男女間賃金格差について(その1)

記者:男女賃金格差の件でお伺いします。
 先日厚労省が発表した都道府県別の男女賃金格差のデータで、男性の賃金を100とした場合、栃木県は71で、全国で一番悪い数値となったわけですが、これについて知事の所見をお願いします。

知事:賃金格差について申し上げます。
 厚労省の「賃金構造基本統計調査」で、栃木県のフルタイムで働く男性の所定内給与を100とした場合に、女性の所定内給与は71.0となりまして、全国平均の男女賃金格差74.8から3.8ポイント低く、ご指摘のように全国47位となっております。
 この所定内給与を見た場合に、男性は全国4位、女性は全国11位に位置しておりまして、男女とも全国上位でございます。本県では賃金水準が高い職場が多い。一方、その高いところで女性が十分に就労できていないということが推測されます。
 国の調査では、女性は男性に比べて勤続年数が短い、また管理職比率が低いといったことも一因とされ、47位というところにも結び付いているのではないかと思います。女性が働き続けられる職場環境を整えることや、女性活躍推進を一層進めまして、男女間の格差を解消していくことが重要であると考えております。
 なお、男女の所定内賃金の増加額は、男性が全国1位で、女性が5位となっております。一方で男女の勤続年数ですが、男性が15.9年、女性が10.3年。この差5.6年も47位になっています。しかし、15.9年と10.3年、男性につきましては、群馬・茨城よりも1年から2年長く栃木県は勤めている。女性は大体北関東3県は並びという状況になっていますので、順位こそ47位ですが、実質賃金としては上位にあると思っていますので、さらに勤続年数を伸ばすとか、管理職登用を増やすとかしながら、賃金格差を埋める努力をしていきたいと思います。

記者:今挙げられた管理職を増やす、勤続年数を伸ばすということですが、具体的にどのようにしていく方針でしょうか。栃木県男女共同参画プランに基づいて、男女共同参画の実現ということではもう既に取り組まれていますが、賃金という部分について、具体的にどのように今後対応していくかということがあれば教えてください。

知事:県では、男性育休取得企業に対して奨励金の支給とか企業向けセミナー、シンポジウムの開催などで、男女とも働きやすい職場環境づくりを推進しております。今年度から社外メンター制度を創設しましたし、それらをもって女性管理職の育成を支援するなど、女性の活躍を推進してまいりたいと思います。
 また、3月に策定した「女性に魅力ある雇用・産業創出等に向けた事業戦略」に基づいて、女性の雇用創出効果の高い情報通信産業などのオフィス誘致、ものづくり企業での女性が担える業務領域の拡大など、女性の活躍の場の創出に取り組んでまいります。加えて、eラーニングなどの学習プログラムの提供で女性のデジタルスキルの向上を図って、時間や場所を選ばない柔軟な働き方ができるよう支援をしながら、女性活躍の裾野を広げる取り組みも進めてまいりたいと思います。

記者:ありがとうございました。

6.知事選の公約について(その3)

記者:知事選の公約の中で、「稼ぐ力」を伸ばすということで、先端産業の企業誘致を先ほど挙げられていましたが、先端産業は具体的にどういった領域を想定されていますでしょうか。

知事:特定重要物資の安定供給確保に資する半導体とか蓄電池関連企業等の誘致、そして情報産業などの次世代産業の育成、それから観光産業のデジタル化、またスマート農林業とか、最先端テクノロジーを活用した栃木型園芸団地の創出、こういったことにトータルで取り組みながら、「稼ぐ力」を高めていきたいと思います。

記者:特定重要物資の関連では、24年度に企業立地の優遇策を強化されて、さきの会見で知事から全国トップクラスなんじゃないかというご発言もあったのですが、さらに支援強化が必要というお考えでしょうか。

知事:今後、進出意欲のある企業等との意見交換の場を通じまして、新たな支援策についてはスピード感を持って取り組んでまいりたいと思います。

記者:ありがとうございます。

7.知事選の公約について(その4)

記者:今後の具体的な公約検討に関わるところかもしれませんが、6期目に向けた知事の財政運営について伺います。
 あくまで編成段階の話ではあるのですが、2016年度を最後に収支均衡予算を編成できなくなってから久しくなっています。知事はこれまで、とちぎ未来開拓プログラムとか、それに続く財政健全化取組方針で財政再建に取り組まれてきましたし、その後も収支均衡予算にこだわりをお持ちかと存じます。
 現在の財政状況をどのように評価されており、また、6期目を目指すに当たってどのような財政運営を目指されるのか、考えをお聞かせください。

知事:結論は、稼いで貯めるしかないですよね。国頼みということは産業政策の支援策ではあるかもしれませんが、最終的に歳出需要がとてつもなく大きいものがある。県土の強靭化も、これはもう際限がないような状態です。
 公共施設の維持管理も含めて、一定額以上が毎年必要になってくるという状況の中で、どうやって米びつを埋めていくかというと、優良企業を誘致するなどして、税収でそれを賄うことが最も早い改善策ではないかと思います。
 ただ相手があることなので思うようにはならない可能性もありますが、しかしそこに挑戦して、ものづくりや情報関連の産業が占める割合が高まっていくことで人口の集積も進む、そして、そのことが農林業の支援や振興にもつながっていくという好循環が生まれる可能性があると思っています
 歳出削減については、無駄を省くことは当然やってはいきますけれども、これとて限りがあると思います。国土強靭化の法律がこれからまた延長して、予算の地方負担が出てくるという方向になりつつあるようですので、県債については、今の情勢では増えることはあっても減らしていくことはなかなか厳しい。
 それを補っていくのは、やはり「稼ぐ力」を高めていくことが最も早道ではないかと思います。栃木県は地理的優位性もありますし、勤勉な県民性でもあります。これらを総動員することで、財政の健全化を改めて仕切り直して、目標設定などをしていきたいと思います。

記者:ありがとうございました。

8.国の結婚支援策について

記者:結婚支援施策についてお伺いします。
 政府は先月30日、結婚を機に地方移住する若年女性を対象に支援金を支給する方針を出していて、2025年度概算要求に関連経費を盛り込んだのですが、いろいろと批判があったようで、方針を撤回すると表明しました。
 これについて、知事として今回の騒動についてご所感があればまずお伺いします。

知事:「えーっ、国がそんなことやっていいの?」というのが私の第一印象でした。がしかし、国民からの批判もあって撤回する方向に行っているようですので、それに代わる正当性のあるもの、別なものを打ち出してほしいと願っております。

記者:今回批判に上がったポイントとして、未婚女性に限定したことが批判が相次いだ的になってしまったようですが、知事ご自身は、今回の政府の施策の内容についてどのように思われたか、お聞きします。

知事:そんなことをするよりも、栃木県に住んでいる女性にも結婚したら手当を出せばよいのではないか。全都道府県の結婚する人に対して。それならば賛成できると思いますけれど。
 移住と絡めて、女性の方に、地方に出て行って結婚してくれればお金を払いますという政策よりも、結婚とか子育てとかに等しく支援をするということであれば、歓迎できるのではないかと思います。

記者:分かりました、ありがとうございます。

9.子ども総合科学館ロケットデザイン及び愛称の決定について

記者:発表事項であった子ども総合科学館ロケット模型のデザイン、愛称について、知事の感想をお聞かせください。

知事:どうやってデザインするかという相談に職員が来たときに、子どもたちのアンケートで決めるよう話をしましたし、文星芸術大学の学生にもアドバイスをしてもらうよう話しました。今回の「とちぎ未来号」というロケットの名称、さらには加藤さんのデザインは栃木県の宝になっていくものと思っておりまして、良い方向性を出せたと思っています。

記者:ありがとうございます。

10.男女間賃金格差について(その2)

記者:厚労省から発表された都道府県別の男女の賃金格差ですが、先ほど、格差が生まれる背景や現状、対策等のご説明がありましたが、産業構造自体はそう簡単には変わらないと思います。賃金の水準が男女とも高くても、男性を100とした場合の7割止まりという現実について、女性に選ばれる県を目指す栃木県としてはどう受け止めていらっしゃいますか。

知事:男性と比べて女性が7割という給料の差があるということは、改善していく必要があると思います。
 栃木県は、先ほど申し上げましたように男性の勤続年数が約16年で、北関東3県の中では断トツ。女性は3県平均で同程度ということになります。当然勤続年数が増えれば男性の給与は上がっていく。そこへもってきて管理職の男性と女性の比率が違うのではないかということから格差が生まれて、47位ということになっていると認識しております。 そこで、製造業の栃木県、ものづくりの栃木県であっても、各ものづくり現場に女性職員の採用、さらには管理職への登用をお願いしております。
 かつて、ものづくり現場は、重いものを運ぶことがものをつくっていく前提条件になっていた。しかし今は全てロボットなどを活用して、直接ものを運搬することはしなくなった。ついては女性の作業も増えていくし、管理職の登用も増やしていきたいと、ものづくり現場のトップの皆さんがそういうふうにおっしゃってくれています。
 今は端境期ですので、すぐにそれが改善されることはないかもしれませんが、5年、10年のスパンで見ていけば、当然この差は詰まっていくものと思いますし、その応援を行政も一緒にやっていく必要があると思っております。47位の脱却、そして上位に並ぶこと。女性の方が上に行ったっていい。逆転、そういうことを目指しながら取り組んでいきたいと思います。

11.災害対策について

記者:今夏の集中豪雨に関連して、防災対策についてお伺いします。
 福田知事の5期20年にわたる県政下では、東日本大震災をはじめさまざまな災害に見舞われてきたかと思います。これまでの災害対策への自己評価と、気候変動とともに災害の形も新たなステージに突入しているところです。今後の災害対策にどう取り組むか、お考えをお聞かせください。

知事:関東東北豪雨、令和元年東日本台風、あるいは東日本大震災、さまざまな危機事象に接してまいりました。その都度、対応マニュアルを見直したり、地域防災計画を再整備したりしてまいりまして、これまで経験してきた地震・水害等であれば、今用意したものである程度はカバーできるという自信があります。
 また、今回の能登半島地震も踏まえて一部手直しをすることになっておりますし、道路啓開計画なども出来上がってくるようですので、それらを考えればディフェンスが何とかできるようになってきたと思っています。
 ですが、時間雨量が100ミリを超える状況が多発してきて、今までの側溝とか都市下水とか河川では飲み込めないという現象が出てきています。道路が水浸し、河川は川と道路の境がないという状態も発生している。このことにどう対応していくかが、これからの大きな課題の一つになると思います。
 しかし、これは並大抵のことではない。解決には時間と金が相当かかってまいりますので、掘り下げるとかまちの真ん中の河川を広げるとかそういうことをやっていくのか、それ以外の、排水ポンプを使ってどこか別なところに持っていくとか。家庭の庭一軒一軒に、最低でも2トンとか3トン以上の水がためられるようにしてもらうとか。そういうことも含めて考えながら、新たな気象条件のもとで被害を最小限に食い止める方法を、従来の方法以外も含めて考えながら対応していく時代になってきたと思っています。今後の行政ではそれらも速やかに考えていくことが必要だと思います。

記者:ありがとうございました。

12.兵庫県知事について

記者:兵庫県知事を巡る問題についてお伺いします。
 兵庫県知事を巡っては、パワハラとかおねだりとか公益通報者保護違反とかさまざまな疑惑が持ち上がっていて、それに対して、県議会の全会派が辞職を要求するという事態になっています。ただ、斎藤知事自身は辞職は否定しています。
 知事は、今の兵庫県知事を巡る問題をどう見ていらっしゃるのかということと、他県の知事さんとかの中には、兵庫県知事に対して、「もうお辞めになった方がいい」ということを公の場で発言したりしているのですが、福田知事は斎藤知事をどのように判断しているか、何かお考えはありますでしょうか。よろしくお願いします。

知事:これまでに身を引くか引かないかという決断をすべきタイミングはあったのではないかと思います。しかし、ここまで自分の意見を通してきた、正当性を述べてきた。
 あと残される方法というのは、辞めるか県議会を解散するかという段階に立ち至りつつあると思います。知事選挙も18億とか19億、県会議員の選挙だと16億とか昨日どこかのニュースで言っていましたので、どういう選択をしても余計な税金を投入しないと新たな出直しができないというところまで来てしまったと思います。賢明な判断をそろそろされる時期なのではないかと思います。

記者:ありがとうございます

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