知事コラム「吹き竹」第46回

第46回県民だよりvol.233（2010年11月号）掲載

～県民の心の歴史を刻む山・男体山～

古くからの山岳霊場である男体山（2,486m）は、日光白根山に次いで関東以北2番目の高さを誇り、百名山の一つでもある。二荒山（ふたらさん）、黒髪山、黒髪山、国神山とも呼ばれる。

毎年5月5日が開山祭、10月25日が閉山祭で、期間中県内外から約3万人が登拝するという。

私も2000年からほぼ毎年、家族とともに頂上の空気に触れている。いつも盆休みに登っているのだが、今年は10月の休日にした。雨上がりの晴天にも恵まれて富士山や筑波山などが望め、ゴヨウツツジや山ぶどうの葉が見事に色づいており、深まる秋を満喫できた。当日、日光二荒山神社と男体山頂上を3往復する青年と出会い、恐れ入った。もっとも登拝通算1,200回が目前に迫った名人もおられる。

男体山をはじめ栃木の山々には、人それぞれに人生のドラマが重なっている。これからも大切にしたい。