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更新日:2024年7月5日
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栃木県の北西部に位置する上都賀地域は、南部の平坦な水田地帯から北部の山岳地帯に至る、広大で豊かな自然に恵まれた農業の盛んな地域です。また、日光をはじめとする観光地や鬼怒川・川治などの温泉には、多くの観光客が訪れ、豊富な水資源を活用した食品産業も立地しています。
本地域では、豊かな水と土壌に恵まれ、米を中心とした水田農業が盛んであるとともに、1,300m以上の標高差を活かした多様な農業が展開されています。
南部平坦地帯では、全国トップクラスの産地であるにらをはじめ、いちご、トマトの生産が盛んで、北部平坦地帯では近年、いちごやなす、にらの生産が拡大してきており、さらに北部高冷地では、鶏頂山を中心としたほうれんそうの大規模経営のほか、夏秋いちごが栽培されてきています。
中山間地域では、そばやこんにゃくいもが生産され、特にそばは県内一の産地で、地元産のそば粉を使った農村レストランが数多く存在し、女性起業家達が活躍しています。
また、新規就農者も年々増加し、幅広い基礎知識の習得を目指すフレッシュファーマーアカデミーや、青年農業者に対する専門分野ごとのニューファーマーカレッジが定着しているほか、女性の活動を支援する様々な講座も実践されています。
さらに、日本で初めて発見された新種のシモツケコウホネ自生地の保全をはじめ、各地で多様な生態系に配慮したほ場整備や環境保全活動等の取組が行われています。
一方、ほ場整備が遅れていることや、農業者の高齢化や担い手の減少、農産物価格の低迷、販売環境の変化等の中で、農業経営の収益性は低下しています。
特に中山間地域では、生産者の高齢化が進んでいることに加え、野生鳥獣による農作物被害の多発等により生産意欲が減退して耕作放棄地が増加し、農村景観の保全や集落機能の維持が難しくなっているところもあります。
また、食の安全・安心対策や多様な生態系の維持保全への対応、さらには、観光や商工業との連携、農業の6次産業化等による付加価値の高い農業への取組も求められています。
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