重要なお知らせ
更新日:2024年8月1日
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2023年の全国における劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の届出報告数は、1999年に統計をとりはじめて以降、最多であった2019年を上回りました。2024年も例年と比較して多い傾向が続いています。STSSの患者数の増加の理由については必ずしも明らかではありませんが、経年的な増加傾向に加え、COVID-19の対策緩和以降、様々な呼吸器感染症が増加する中で、溶連菌咽頭炎の患者数が増加したことも原因の一つである可能性があると考えられています。
また、STSSによる妊産婦死亡報告も増えており、公益社団法人日本産婦人科医会において注意喚起が行われています。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)(厚生労働省)(外部サイトへリンク)
<医療従事者向け情報>
・劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の診療指針(外部サイトへリンク)
・劇症型A群溶連菌感染症による妊産婦死亡報告の増加傾向に対する注意喚起(2024年4月)(公益社団法人日本産婦人科医会)(外部サイトへリンク)
2024年は第30週の時点で10件の報告があり、2023年における報告数を上回りました。
年代別報告数については、50~80代に多く、70代が最も多い状況です。
県内におけるSTSSの最新の報告数は、こちらに掲載されている「全数把握疾病の最近一週間の集計結果」をご覧ください。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、急激かつ劇的な病状の進行を特徴とする致命率の高い感染症です。
主な病原体はA群溶血性レンサ球菌ですが、それ以外にも、B群、C群、G群の溶血性レンサ球菌などがあります。メディアなどで「人食いバクテリア」といった病名で取り上げられることもあります。
A群溶血性レンサ球菌感染による一般的な疾患は咽頭炎であり、その多くは小児が罹患しますが、劇症型溶血性レンサ球菌感染症は子供から大人まで広範囲の年齢層に発症し、特に大人に多いのが特徴です。免疫不全などの重篤な基礎疾患をほとんど持っていないにもかかわらず、突然発病することがあります。
初期症状としては四肢の痛み、腫れ、発熱、血圧低下などが見られます。
発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、発病後数十時間以内には軟部組織(筋肉、脂肪、血管、神経等)の壊死、急性腎不全、成人型呼吸窮迫症候群、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全を引き起こし、ショック状態から死に至ることも多いです。
疑わしい症状が現れた場合には、速やかに医療機関を受診してください。
感染経路が不明な症例もありますが、飛沫感染や接触感染の他、手足等の傷口から感染する場合もあると言われています。手洗いや咳エチケット等の基本的な感染症予防に努めるとともに、けがをした際は傷を清潔に保つことが大切です。
参考:各保健所・健康福祉センター担当区域
宇都宮市保健所(宇都宮地区) :宇都宮市
県西健康福祉センター(県西地区):鹿沼市、日光市
県東健康福祉センター(県東地区):真岡市、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町
県南健康福祉センター(県南地区):小山市、上三川町、下野市、野木町、栃木市、壬生町
県北健康福祉センター(県北地区):大田原市、那須町、那須塩原市、矢板市、塩谷町、さくら市、高根沢町、那須烏山市、那珂川町
安足健康福祉センター(安足地区):足利市、佐野市
関連リンク
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