いちご学科独自の取り組みの中で、1年生を対象としたカリキュラムの一つとして、就農準備に向けていちご産地の「いま」を学ぶ「産地調査」を実施しています。学生が県内のいちご産地に赴き、各産地のJAの取り組みやいちご生産現場の現状等を4日間に分けて調査を行います。
6月17日に第4回として塩谷地域(さくら市)とJA全農とちぎ「いちごゆめファーム」(真岡市)で産地調査を実施しました。
塩谷地域の産地調査では、JAしおのや(塩野谷農業協同組合) と同JAの出資会社(株式会社グリーンさくら)が運営する新規就農者育成研修ほ場を訪問しました。
JAしおのやでは、JA担当者から地域の特徴、いちご部会の概要について説明をいただきました。
その後学生から地域の新規就農者の傾向や水田地帯でのいちご栽培の特徴について質問が出され、JA担当者からはいちご部会では年2名程度の新規就農者がいること、水田地帯でのいちごハウスの特徴などについて答えていただきました。
また、塩谷管内ではとちあいかへの転換が進み、収量が2割以上増加するケースや新規就農者においても初年度に収量が多かった事例などお話しいただきました。
その後、集出荷施設の見学を行い、搬入方法や出荷期間などについて説明をいただきました。
続けて、JAしおのや出資の株式会社グリーンさくらが運営する新規就農育成研修ほ場を見学しました。いちごの栽培面積は35a(とちあいか、とちおとめ、スカイベリーを作付け)で、ほ場では福田社長からは、グリーンさくらの概要が説明され、その後、いちごの現在の作業状況などにについて説明をいただきました。学生からは栽培終了後のほ場の管理方法、また研修期間中の内容などについて質疑応答がされました。
次に真岡市(二宮)にあるJA全農とちぎのいちご研修農場(いちごゆめファーム)を訪問しました。
はじめに全農の担い手支援課の担当者から全農とちぎの取組について説明をいただきました。
その後、ゆめファームの施設概要及びこれまでの栽培経過、現在行っている栽培実証の取組などについて説明をいただきました。クラウン部冷却や各種資材などの効果比較など技術的な話題について、学生たちと質疑応答がされました。
学生からは、「一般の農家ではすぐに取り組めない技術など、このような研修機関で実証し、JAと共有を図る取組など参考になる」などの感想が聞かれました。
今後、学生達はこれまでの「産地調査」で学んだ内容なども踏まえ、就農に向けた計画づくりを進めていく予定です。