いちご学科独自の取り組みの中で、1年生を対象としたカリキュラムの一つとして、就農準備に向けていちご産地の「いま」を学ぶ「産地調査」を実施しています。学生が県内のいちご産地に赴き、各産地のJAの取り組みやいちご生産現場の現状等を4日間に分けて調査を行います。
6月10日に第3回として足利市と小山市で産地調査を実施しました。
足利市の産地調査では、JA足利(足利市農業協同組合)を訪問しました。
はじめにいちごの集出荷施設にて、産地の概要に加え、新規就農支援の取組について説明をいただきました。
その後、集出荷施設のいちご予冷庫や検査レーンを見学しました。生産者が収穫後カラーチャートに基づき選果選別し集荷場に搬入する流れ、集荷場での検査方法や出荷コンテナの規格などについて詳しく説明をいただきました。学生からは「生産者から出荷されたいちごについて、全てのパック1つ1つを確認検査していることに驚いた。産地の品質向上につながる選別作業の重要性を知った」という感想が聞かれました。
次に同JAが運営する観光いちご園(JA足利アグリランド)の次年産の定植苗を生産する親株ハウスを見学しました。この時期のハウス内管理や観光いちご園の運営等について説明をいただきました。
学生からは親株の栽培管理や観光いちご園での人気品種など質疑応答が行われました。
小山市の産地調査では、JAおやま(小山農業協同組合)を訪問し、集荷場及び無病苗増殖施設を見学しました。
はじめにいちご集荷場にて、いちご部会の概要、部会を構成する各支部(西部地区、絹地区、下野地区)の特徴、研修受入制度(JAおやま新規就農塾)の状況について説明をいただきました。学生からは当地区での新規就農者の就農時の栽培面積や労働力、経営が軌道に載るまでの年数などについて質問がされました。
次に同施設に隣接する下都賀東部地区無病苗増殖施設の見学を行いました。
いちごの親株約10万本を生産し、原苗から1次及び2次増殖の親株増殖までの過程や、生産者からの苗の注文スケジュールから引き渡しまでの流れについて説明をいただきました。学生からは「いちごの親株の注文スケジュールなどを踏まえると、本圃への定植年の前年には、早い段階で就農計画を立てることが必要と認識した」と言う感想が聞かれました。
今後、他の地域においても「産地調査」を行い、これらの経験を就農に向けた計画づくりの参考にしていく予定です。
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