企業名 | 古河産機システムズ株式会社 小山工場 |
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住所 | 〒323-8601 栃木県小山市若木町一丁目23番15号 |
TEL | 0285-23-8650 |
ホームページ | http://www.furukawa-sanki.co.jp/ ※クリックすると別ウィンドウで開きます |
社会インフラ整備に必要な多様な産業機械を提案し古河機械金属グループの中核企業として社会に貢献する古河産機システムズ株式会社様。今日は小山工場をお訪ねし、管理部長 岩照夫様 総務課副課長 進藤琢朗様にお話を伺いました。
古河機械金属株式会社(旧古河鉱業)の鉱山で使用するさく岩機や鉱山機械の修理や製作を行う部門であった足尾工場が手狭になったため昭和19年にその分工場として小山工場は現在地で操業を開始しました。当時は大型コンプレッサーやクローラショベルなどの製作を主に行っていましたが、戦後は社会インフラ整備に必要となる建設機械や運搬機械(ベルトコンベア)などをはじめ多様な産業機械を社会に提供する拠点として機能してきました。
平成17年古河機械金属鰍ゥら分社化して一般産業機械事業を同社から承継し、また、平成20年には 創業から100年以上という歴史を持つ産業機械業界では老舗の古河大塚鉄工(旧大塚鉄工)を合併することによって、現在は、ポンプ、環境機械、鋼構造物(鋼橋梁など)、車載運搬車(キャリア車)をはじめ、破砕機、粉砕機、分級機、造粒機といった砕石鉱山等で使用されることの多い産業機械製品の設計・製作を行っています。
小山市への工場設置は、東北本線と両毛線、水戸線の結節点として東京だけでなく関東近県同士の往来に有利であり北関東地域の交通の要衝の地であったこと、また、当初工場があった足尾地域と東京本社のほぼ中間点であったという立地関係も考慮された結果であると思われます。
また、現在では小山駅は東北新幹線の停車駅。東京駅にも直通という抜群の交通アクセスを誇り、東北自動車道を加えた縦軸の交通網に加え、この春の北関東自動車道の全線開通によって、横軸の交通利便性も一層高まりました。
さらに、工場周辺を含む北関東地域には技術力の高い協力会社も多く、事業を遂行するにあたって協力関係を構築していく上でも、非常に有利な立地環境であると言えます。
小山工場では、ポンプ、環境機械、鋼構造物(鋼橋梁など)、車載運搬車(キャリア車)などの設計・製作を主に行っております。
【ポンプ】
コンビニエンスストアなどで販売されているお弁当には、小さな袋詰めのしょう油やソースが入っています。これらの小袋へ流体を決められた量だけ高精度で充填する食品向けの小型容積ポンプ(製品名:PicoPump)から東京湾アクアライントンネル工事で使用した大規模土木工事用ポンプ、汚水処理場などの汚泥や汚水を輸送するスラリーポンプやピストンポンプといった大型機械まで幅広く社会で活躍するポンプを設計・製作しています。
【環境機械】
製鉄所・精錬所やごみ焼却炉などの燃焼の過程で排出するばい煙に含まれる有害物質を省エネ方式で除去する電気集じん装置から、トンネル工事現場において発生する微細粉じんを捕集除去する移動式の高性能電気集じん装置(製品名:e-dusco)まで、環境影響を削減する機械の設計・製作を行っています。
【鋼構造物(鋼橋梁など)】
圏央道や新4号国道など県内各地の主要道路の高架橋や橋梁をはじめ、市街地にある歩道橋や駅前ペデストリアンデッキや吊り橋など、当社でつくられた鋼構造物が県内に多数設置されています。普段何気なく通行している道路や橋梁、歩道橋にも当工場で生産された製品が使用されているかも知れません。
写真は、日光市足尾町にあります「古河橋」です。1890年(明治23年)12月にドイツ人の設計により架設された国内で最も古い道路用鉄橋の一つで、各部材をボルト・ナットとピンで結合し、リベット打ちを省略する工法が用いられております。平成5年に下流側に架設された新橋に道路橋としての役割を譲り、現在は歩道用として使用されております。
<1981年(昭和56年) 旧足尾町(現:日光市)の文化財に指定>
【車載運搬車】
車を荷台に載せて市中を走行している車載運搬車(キャリア車)を見かけたことがおありかと思います。車載運搬車(キャリア車)は車検や納車、事故車の運搬などで幅広く活躍していますが、これも当工場で設計・製作しており、国内シェアbPを誇っています。
当社には、県内にもう1工場、栃木市大宮町に産業機械製品を主に設計・製作している栃木工場があり、旧大塚鉄工鰍ェ東京都港区三田より工場を移転した昭和45年より、現在の場所で稼動しております。
【産業機械】
栃木県は全国有数の石灰の産地ですが、それらの石灰鉱山をはじめ地元の砕石企業などで使用されている破砕機や粉砕機(大きな石を小さく砕く機械)、分級機(岩石の大きさで振り分ける機械)、造粒機(粉末状の物質を粒状に固める機械)といった砕くことから固めるまでの一連の製品について、設計から製作までを行っています。
このように県民の方々の生活に密着した設備や作業環境を良くする装置で当社製品が使用され幅広く活躍していますが、一般の方の立ち入りが難しい施設の内部に設置されるなど、実際に稼働しているのをご覧になることが難しい場所に当社製品が使われているのも事実です。
地域小中学校の児童生徒の工場見学や職場見学を毎年受け入れています。今年も地元の小学生2クラス約60名の児童を受け入れました。
また、工業系高校生や大学生のインターンシップも毎年多く受け入れ、職場体験をして頂いています。そのほか、地域と共存共栄の理念のもと、地域の環境美化、環境保全活動の一環として、定期的に工場周辺の清掃活動を行っています。
古河機械金属株式会社(旧古河鉱業)足尾工場の分工場として現在の地で操業を開始してから約70年、企業理念である「変革・創造・共存」のもと信頼される技術に基づく産業機械などを数多く送り出してきました。右肩上がりの成長期は過ぎ、低成長かつ先行きも不透明な時代となりましたが、そのような時代にあっても、近隣企業並びに地域の皆様と協力して地域の発展に貢献していくことが地元企業の使命と考えています。これからも、県民の皆様のご支援をお願いいたします。