重要なお知らせ
更新日:2023年5月18日
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なしは自身と同じ品種の花粉では受粉しない性質があり、実をつけるためには他の品種の花粉が花につくことが必要です。そこで安定した生産のために、人の手でなしの花に花粉を付着させる人工授粉を行います。
人工授粉が成功すると、5~8個ほどの幼果がひとかたまりとなって結実します。しかし、たくさんの実をそのままにしておくと、栄養分が分散するので一つ一つの実が小さくなり、甘さも足りなくなります。そこで、それぞれの幼果の集まりから1つだけを残し、他の幼果を切り落とす「予備摘果」を行います。
栃木県で最も多く生産されている「幸水」という品種では、花が満開となってから30日を経過する前に予備摘果を行います。今年はなしの開花が早かったため、予備摘果の時期も早く、5月上旬に行いました。
5~8個ほどの幼果の集まりから、大きさや形が優れ、キズや汚れなどが無いものを選んで残していきます。実が葉の陰に隠れたりしていて見にくいことも多いのですが、見残しが無いよう、目視だけでなく手で触って確認しながら丁寧に作業を進めました。
この後は、予備摘果で残した果実のうちからさらに良いものだけを選抜する「本摘果」を、「幸水」の場合は満開から50日が経過する頃に行います。本摘果では1㎡あたり10個になるように実の数を調整します。
今後も実習風景をお届けしていきます!
満開期の様子
予備摘果の様子
予備摘果作業前
予備摘果作業後
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