重要なお知らせ
更新日:2022年12月13日
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矢板森林管理事務所管内を巡回している、鳥獣保護管理員兼自然監視員の業務日誌から、管内の野生鳥獣等の情報をお伝えします。
【目次】
アカヤシオ(赤八汐)
毎年春になると、満開のツツジが矢板市を彩ります。
ヤシオツツジは栃木県の県花にも指定されており、葉が展開するよりも前の4~5月に開花するのが特徴です。
矢板市八方ヶ原では、春になると5種類のツツジを見ることができ、毎年多くの方に楽しまれています。
今年は特にアカヤシオが当たり年だったようですね。
ガビチョウ
低山の林で見られるガビチョウです。目の周りから後方に伸びるアイラインのような模様が特徴です。
こちらの写真は喜連川生活環境保全林で撮影されたもので、キビタキやオオルリの美しいさえずりも聞くことができます。
ガビチョウはキビタキやオオルリなどの鳴き声を真似ることもできると言われています。
シルビアシジミ
絶滅危惧種に指定されているシルビアシジミを、今年も見ることができました。
シルビアシジミの幼虫は、ミヤコグサを主な食草としているため、管内の自然環境保全地域では、ミヤコグサの育成とあわせて、シルビアシジミの生息環境の保全活動を行っています。
野生動植物の自生地を守るため、自然環境保全地域では、野生動植物の捕獲や採取が禁止されています。
コムラサキ
夏休みシーズンは、昆虫観察をする方も多くいらっしゃいます。
国蝶オオムラサキより一回り小さいコムラサキは、羽根に紫色の部分がありますが、これはオスにだけ見られる特徴でメスには紫色の部分はありません。
カナブンなどと一緒に樹液に集まっているのを見かけることができます。
アマサギ
アマサギは本州の至る農地に繁殖のため飛来する夏鳥です。
ふだんは全身白色ですが、夏の繁殖期になると、頭部、頸部、胴体正面がうすいオレンジ色「亜麻(アマ)色、飴色」に変わることから、「アマサギ」という名前がつけられたと言われています。
こちらの写真は家族でしょうか。まだ全身が白い幼鳥も写っています。ダイサギも1羽紛れ込んでいますね。
キジ
続いて、桃太郎でおなじみの日本の国鳥、キジを見てみましょう。
こちらはメスが幼鳥を連れて歩いているところです。色鮮やかなオスと違い、褐色であることが特徴です。
「焼け野の雉夜の鶴」ということわざがあるように、キジのメスは卵や子を大切するという話も有名です。
なお、キジの捕獲を目的とした放鳥獣猟区以外では、キジのメスの捕獲は禁止されています。
ツバメ
家の軒下などに巣を作り、子育てをする姿が有名なツバメです。
他の野鳥と違い、人間の近くに巣を作ることで、天敵に襲われないようにしているそうです。
こちらのツバメは尾羽の短い若鳥のようです。これからフィリピンなどの暖かい越冬地を求め、「渡り」へと向かいます。
コスモス(秋桜)
続いて、高根沢町「鬼怒グリーンパーク」のコスモスです。
24,000平方メートルの広大な土地に、赤・白・ピンクのコスモスが約100万本咲き揃います。
桜に似た花弁と色の花を秋に咲かせることから「秋桜」の和名がつけられたと言われています。
コスモスが満開になる頃、カワラヒワの群れは種を啄みにやってきたようです。
狩猟シーズンのはじまり
栃木県では、毎年11月15日から2月15日までの期間が狩猟期間となっています。期間中は県外からも多くの狩猟者が訪れます。
狩猟をする際には、あらかじめ狩猟する県において、狩猟者登録をする必要があります。
また、狩猟事故を防ぐため、狩猟者の皆さまには、遠くからでも狩猟者と認識できるよう、オレンジ色のベスト及び帽子の着用をお願いしています。
マンサク
マンサクは、2~3月の冬から初春にかけて黄色い小さな花をたくさん付ける日本の固有種です。
他の木に先駆けて花が咲くことから、「まず咲く」「真っ先」が名前の由来になったとも言われています。
寒さや暑さに強く、狭い場所でも育てられることから、庭木としても人気が高い樹種です。
多くの植物が枯れてしまう冬に、マンサクが開花している姿はとても美しいですね。
ミサゴ
ミサゴは、海岸付近や内陸の河川、湖沼に生息する準絶滅危惧種の野鳥です。
トビとほぼ同じ大きさですが、トビは全体的に茶褐色であるのに対し、ミサゴは頭頂が白く、後頭に短い冠羽があるのが特徴です。
水面上空でホバリングを行い、水面に飛び込んで魚を捕食します。
こちらの写真では、池でコイを捕まえたようです。
タゲリ
続いては、鬼怒川の河川敷でくつろいでいるタゲリです。
冬鳥として本州以南に渡来し、広い水田や河川に生息しています。
地面を足で叩き、ミミズなどの昆虫を地表におびき出して捕食します。
特徴である黒色の長い冠羽がとても素敵ですね。
鳥獣保護管理員とは、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号)第78条の規定により、栃木県における鳥獣保護管理事業の実施に関する事務を補助する職員です。
栃木県では、自然環境の保全及び緑化に関する条例(昭和49年栃木県条例第5号)第32条に基づく自然監視員の業務も兼ねています。
矢板森林管理事務所の管内(矢板市、さくら市、塩谷町、高根沢町)には、2名の鳥獣保護管理員兼自然監視員が勤務しています。
お問い合わせ
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