更新日:2023年11月15日
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我が国は、規模の大小を問わず様々な産業分野において、先端技術に関する情報を保有する企業や最先端の高性能製品の製造・販売をする企業が多数存在しており、これらの企業が保有する技術情報等の中には、軍事用途に転用可能なものがあります。
こうした技術情報等が国外に流出した場合、企業や研究機関の国際競争力が低下するだけでなく、我が国の安全保障上重大な影響が生じかねません。
このような現状を踏まえると、技術情報等の流出防止対策は、経済安全保障上の重要かつ喫緊の課題であると言えます。
栃木県警察では、県内の産学官から技術情報が流出することを未然に防止するため、関係団体を会員とする「とちぎ経済安全保障ネットワーク【略称:TES-NET(テスネット)】」を設立したほか、企業等への訪問活動などを通じて、技術情報等の流出防止に努めています。
警視庁は、大手通信関連会社の従業員が、平成31年2月から3月にかけて、同社の営業秘密である無線基地局の実証実験に関する情報を不正に領得し、ロシアの情報機関員とみられる者に渡したとして、両人を不正競争防止法違反などの罪で検挙しました。
警視庁は、平成28年から翌年にかけて、住所、氏名などを偽って日本のレンタルサーバの契約に必要な会員登録を行ったとして、令和3年、中国共産党の男を検挙しました。
この事件の捜査を通じ、航空宇宙関連組織に対するサイバー攻撃が中国人民解放軍を背景に持つ可能性が高いサイバー攻撃集団によって実行されるものとして結論付けられました。
他にも、同一の攻撃集団が関与している可能性が高いサイバー攻撃が、約200の国内企業などに対して実行されていたことが把握されました。
警察庁が作成した技術情報等の流出防止に関する啓発動画で、以下の5編に分かれています。 ①リスク編 ②対策編 ③情勢編 ④事例編【企業】 ⑤事例編【研究機関】
※ 事例を基にしたストーリー(フィクション)です。
(画像をクリックすると警察庁のホームページから動画を視聴できます)
下記の作品は、米国連邦捜査局(FBI)が作成した、技術情報等の流出防止に関する啓発動画です。両作品とも、日本語字幕が付記されています(画像をクリックするとYou Tubeのサイトから動画を視聴できます)。
① 「カンパニーマン」【企業への接近】
② 「ネバーナイトコネクション」【研究者への接近】
技術情報等の流出防止に関して、秘密情報の指定と管理手順、流出リスクのパターンに合った備えなど、対策に重点を置いた内容を紹介しています。対策の「3つのS」などを掲載し、研修などに活用しやすい内容となっています。
(画像をクリックすると警察庁のウェブサイトから内容を閲覧できます)
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